【75】 ゴルフを教えることの難しさ               2008.06.28


 
今日、知人とゴルフの話をしていたら、教え魔のおじさんにはホトホト困るという話になりました(笑)。確かに美人を見るとやたら話しかける人が居ますが、あれは顰蹙(ひんしゅく)ものですね。でも、知人の場合、教えるか、教えないかというのは、なかなかに悩ましい問題です。
 僕は、練習場でも、ラウンド中でも、聞かれれば自分の考えは伝えますが、教えるというのはできない。堅苦しく言えば、そこまで自分の中で指導理論が確立していないし、平たく言えば、ゴルフを教えるということは、相手にその気がなければ無理だと思うからです。
 僕は 一緒に回った人がどれだけ叩こうが全く気にならないので、特に気にも留めずに、ああしろこうしろとは言わずにラウンドしていきます。何も言わないということじゃなくて、「ナイスショット…、ナイスオン…、惜しいな〜」といった声をかけながら、ごく普通に回っていきますが、アドバイスめいたことは何も言いません。
 昔、僕が上手だった頃(笑)、「あの人は、練習場でもコースでも、一言もアドバイスしてくれない。私のことが嫌いなのか」と言っていたと、人づてに聞いたことがあります(苦笑)。


 人に教えるというのは難しい。同じことを言っていても 人によって表現が違うし 受け取るほうも理解は様々…。例えば、頭を残せと言っても、体重移動は不可欠ですから、打った後は打球方向へ歩き出すぐらいの感覚が必要です。だから、フォローが収まった時点では、頭は左前方を向いている。
 また、グリップ、アドレスなどの基本は 共通事項として教えることはできますが、上げ方、振り方は、その人に合った打ち方を教えなければなりません。僕は学生時代にテニスをやっていたので右手が非常に強くて、ウイークリーグリップです。スクエァにして打てば、ボールは全部フックしてしまいます。女子プロの服部道子のスウィングは、彼女を指導した森道応プロとの二人三脚の結果生まれた独特のものです。
 練習場でたまたま顔を見たときやラウンドの最中に、他人を指導する自信はない。もちろん聞かれれば、「知らん」とは言わずに、「その点については 僕はこう思う」とは答えますが…。
 それでも教えてくれと言う人には、「途中で逃げるなよ」と相手の覚悟を確かめて、「どこへ打っとるのや」「走れ」と叱咤激励…、90を切るまでは逃がしません(笑)。


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