【18】 新三重県知事に鈴木英敬氏(36才)が当選   2011.04.10(日)


 午後8時の投票締め切りの瞬間、NHKテレビに「東京都知事 石原慎太郎 当確」が打たれた。予想通りの圧勝である。石原慎太郎としては、このあたりで都政を後任に託し、自らは新しい潮流を起こして、停滞しきった国政の立て直しを図りたいところだっただろうが、後を託そうとした松沢前神奈川県知事の人気が低迷していて、このままではそのまんま東に都知事の座を奪われ、青島幸男のときのような都政混乱を招くことになると、急遽、再出馬したものである。
 章くんとしては、石原慎太郎が政界再編姓の核となって新しい政党を率い、混迷する日本の舵取りを担当して、日本再生に尽くしてもらいたいと期待していただけに残念の思いであったが、そのまんま東の都政では東京の沈没…日本の低迷は免れないところだけに、石原再出馬は仕方のないところかと納得するしかない。


 石原慎太郎の当確から4時間を経ようという午前0時近くなって、松田直久26万VS鈴木英敬25万という鈴木陣営の劣勢の中、「三重県新知事に鈴木英敬 当確」のテロップが流れた。さすがはNHKだ! 三重県知事選に全力投球しているはずの三重テレビなんか、まだ専管発表の票数の推移を伝えてウロウロしているところなのに、NHKは津市の開票が30%台の段階で『当確』と報じたのである。
 確定得票数は、鈴木英敬(36才、無所属・自み推薦) 379472 (46.5%)
        松田直久(56才,無所属・民推薦)  368105 (45.2%)
        岡野恵美(    無所属・共推薦)   68253 ( 8.4%)
 である。得票差は、11367票(1.3%)の差であった。
 16年前、1995年、田川知事(当時)の後継で当時の与党(自民、社会、さきがけ)が推した尾崎副知事と、野党新進党が推した北川正恭前衆議院議員(当時)の対決選挙を髣髴させる激戦であった。この時は南部で尾崎がリードするも、鈴鹿市以北で北川が優位であり、1万3千票差で北川正恭の逆転勝利となったが、最後まで勝負の行方は分らず、日付が変わった瞬間の「当確」だった。
 

 新しい三重県知事「鈴木英敬」が誕生した。民主・連合のやり放題の三重県政を、県民が突き放した結果だといえよう。野呂県政では、県政はたるみきっていて、例えば全国学力テストの順位は44位のあたりをウロウロしているのに、どこからも反省や改善の声があがらない始末であった。このことひとつをとっても、章くんとしては許せない怠慢であって、松田君とは親しくてその人柄はよく知ってはいるけれども、鈴木英敬の支援に回ったのはひとえに三重県政の建て直しを願うがゆえにであった。


 新知事鈴木英敬は、まだ海のものとも山のものとも分らない。総務官僚だが、果たしてどれだけの行政手腕があるのかも未知数である
総務省の先輩官僚に知己がいるが、聞いてみても『在職年数も少なくて、ホントのところよくわからない』と言っている。
 これからの県政を、しっかりと注視していかねばなるまい。知事選と同時選挙となった三重県議会議員選挙の開票結果は、
民主系(民主+新政みえ+民主系無所属)24自民系(自民+自民系無所属+公明)24その他3となっている。微妙な議席数であって、三重県政でもねじれ現象が生じるかもしれない。
 まぁ、6ヶ月間ほどはビギナーとして温かく見守ることだが、秋ごろ以降、鈴木県政が本格的な軌道に乗ったころには、舵取りに疑義があれば、県民は声をあげなければならない。インターネットへの提言でも、新聞への当初でも、直接「拝啓鈴木英敬殿」と意見具申することもよい。
 掛け声と形ばかりを変革して、内容が伴わず、実績を残すことの出来なかった「北川改革」の二の舞にならないように、真に三重県の明日を築き上げる県政を実践してほしいと願っている。


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