【100】 伊吹山 お花畑  ― 曇り ときどき 霧 ―        2006.07.12


 「12日、伊吹へ行こう」と言っていた同級生の鈴木 聡から、前夜の午後11時になっても連絡がない。曇り…の天気予報なので、てっきり中止かと思い、それから出かけたら、日付が変わろうかという11時55分にケイタイへ電話が入った。「明日、行くよ!」。2時過ぎに家に帰り、寝たのは3時を回っていた。だから、睡眠不足の登山行だ。
ミヤマアジサイ



 午前9時、出発。途中、コーヒー休憩を取って、11時30分、伊吹山ゲートへ着く。
 20分ほどのドライブで、1200m(?)ぐらいの地点にある駐車場へ到着。ハイシーズンなのに、平日で曇り空のせいか、車の数はまばらだ。
 山小屋で山菜うどんと山菜の小鉢を平らげ、いざ出発。山頂まで標準40分と示されている西遊歩道を、1時間30分かけてゆっくりと登っていった。
 歩道の両側には、キリンソウ、野アザミ、イブキトラノオ、シモツケソウなど 初夏の草花が可憐な花を咲かせている。その向こう側には、晴れた日ならば湖東平野から琵琶湖の湖面が広がっていることだろうが、今日は生憎の厚い雲…。山あいから湧き立つ霧が山肌を通り過ぎていき、ときどき霧の中の山中行を余儀なくされた。
                  
伊吹山 2006夏












































 頂上に着き、暫し休憩…。三角点(1377m)、日本武尊(やまとたけるのみこと)像、測候所などを見て歩き、売店でソフトクリームを買った。山頂付近
 「なんで、日本武尊の像があるんだ?」…。東征の旅から大和へ帰還する途中のヤマトタケル一行は、伊吹山中にて悪鬼魔物と戦い、タケルは傷つき病を得て、三重県亀山の登褒野にて絶命する。ヤマトタケルが伊吹に入った時期は判らないが、伊吹山は12mという世界最高の積雪量を記録している山である。おそらく日本武尊たちは遭難したのではないか。その受難を慰めるための碑が、山頂に建てられている。    


 ガイドブックには「厳しい自然のために、それほど高くはない山ながら高木のない伊吹山頂付近は木陰が乏しいので、夏の登山には日よけ対策が必要」と書かれているが、曇り空のせいもあってか、今日の山頂は涼しかった。           
 約1時間…、辺りを散策して山の涼気をいっぱいに吸い込んだあと、東側斜面を大きく迂回していく、東遊歩道を歩いて、降りていくことにした。
 遠回りの行程のためか、行く人の影も少なく、その分、両側の草花が歩道に茂り出して来ていて、道幅を狭めている。野趣豊かで、自然の趣が色濃く残っている一帯であった。


 約60分と表示されていた道を、「これはオオバギボウシ、ショウジョウスゲ、メタカラコウ…」などと、山頂の売店で買ったガイドブックと見比べながら、2時間をかけて降りてきた。


  遊歩道案内 → http://www.ibukiyama-driveway.jp/flowers/index.html

                           
東遊歩道沿いのお花畑 花の盛りは7月末から8月の初めとか。また、その頃に訪れることになりそうである。


 帰りは桑名市へ出て、「柿安」で夕食を済ませた。「七里の渡し」あとの水門を渡り、「船津屋」などの家並みを眺めながら、本町界隈を歩いてきた。「石取り祭り」の幟りが掲げられ、夏の盛りがそこまで来ていることを告げていた。


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