【120】 京都の桜 2007 その2 桜便り第6弾 − 原谷苑、平野神社 − 2007.04.13


 ドイツから帰ってきている友人と、10時30分に京都駅で待ち合わせた。友人はJRのフリーパスを買ってきていて、先週から東北日本を周遊していた。昨夜の電話で、「東北はどこも桜は咲いてない。寒いだけ」と言うので、「京都を案内するよ」と誘ったところ、今朝6時に大宮を出て、8時過ぎの新幹線に乗り、京都へ出てきたのだ。


 11時、友人を乗せて、金閣寺の南脇の小路を北へたどり、急な坂道を登りつめたところ「京都市北区大北山原谷乾町」にある、紅枝垂れの木々がひしめく桜の園「原谷苑」へと向かった。


   原谷苑に駐車場はない。近くの公園に止めて、
  5分ほどの距離を歩くと、桜に覆われた小山が
  見えてくる。              →



 原谷苑の入園料は、時価だと聞いた。今日の表示は、1200円(土日祭日1500円)で、同行の友人は「ナンテ タカ〜イ」と驚いていた。高いということは、見ごろということなのだろう。それにしても、高いと喜んでいるのも変な話である。


← 園内に足を踏み入れると、
 目の前はピンクのカーテンだ。【拡大】


 4000坪の敷地に100本を超える紅枝垂れをはじめ、吉野桜、彼岸しだれが咲き乱れている。少し遅れて、黄桜、御室桜などが花を開くという。







 原谷苑は、材木商の村瀬常太郎氏が30年の歳月をかけて桜を育てたところ。
 4千坪の苑内の桜は約500本。樹齢50年の紅しだれが100本以上もあり、見ごろを迎えた苑内は、まさに『天から降り注ぐ桜のシャワー』という形容がピッタリである。


     桜の大木の足元には、ユキヤナギの白、ボケの紅白、
    吉野ツツジの赤紫、レンギョウの黄色などが色を沿え、
    いっせいに花をつける様はまさに百花繚乱…。【拡大】


  


← 降りかかるような紅枝垂れの枝…。
 紹介書にある「桜のシャワー」とは、
 まさにこのことだ。
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     飲食物の持ち込みはお断り。
     右側の建物では、京料理やすき焼き鍋を
     出してくれます(要予約)。
      →

 
 



← 園内では、弁当やお団子、おでん、お茶、ビール
 なども売っている。
  縁台や東屋に腰掛け、桜に囲まれながら、一杯か
 たむけながら、弁当やおでんに舌鼓を打つ人たちが
 いた【拡大】



  






    縁台に腰掛け、ただ桜を
   見上げているだけで幸せ…。
           【拡大】 →



  










← 一陣の風とともに、おびただしい桜の花びらが舞い落ち
 ます。 【この小さな写真では、よく分かりませんね。
 拡大写真をどうぞ】



ピンクと緑とのコントラスト
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紅白の桃も満開
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ユキヤナギの白さが美しい
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みんな、ウワ〜とかキャー
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紅枝垂れのスコール
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百花繚乱…
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出番を待つ「御室桜」のつぼみたち 【拡大】 →

  





← ひととき
   われを忘れて…。

   【拡大】
   



 帰り道、圧倒的な紅枝垂れの下をくぐってきた章くんには、道端で見かけたひっそりと咲くシロヤマザクラに ほっとした気分でした。

  




    
原谷苑を下ってきたところの交差点にお巡りさんが → 


 この日の京都は、いたるところの街角にたくさんの警官の姿がありました。中国の温家宝首相が、今日、京都入りするためだそうです。

 章くん、いつもは締めたこともないシートベルトをカチッと留めて運転…。 



 
西大路へ出て、金閣寺から少し南へ下がると、桜で名高い平野神社があります。


← さすがに花は散り始めていて、
 路上に降り積もっていました。
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     平野神社の大鳥居 
       【拡大】 →



 この鳥居の前にも警官が立っていて、「今日は何時まで?」と問いかけると、「自分たちには時間が知らされていません。4時か、5時か、夜になるか」と言っていました。警察官もたいへんです。

 

← 神楽殿の左の枝垂れ桜【拡大】





 陽光に輝いて、きれいな
 ピンクでした【拡大】






 


 平野神社は、794(延暦13)年、際桓武天皇が奈良より勧請し、て創建された神社で、その歴史は平安京の歩みとともにしている。ご本殿は、四棟の春日造りの社殿が並ぶ。
 北から今木大神(生気、元気をいただく神)、久度大神(くど=かまど…で食物の神)、古開大神(邪気を祓い元気をよみがえらせる神)、比賣大神(生成、生産力の象徴の神)が祀られている。
 いずれも、宮中祭祀と深くかかわっていて、王宮鎮護の神社であったと考えられる。
 


         黒ずんだ塀に、白い牡丹桜が垂れていた 【拡大】

  








← 境内にはたくさんの屋台が
 軒を並べていた 【拡大】


 しかし、さすがに花期の終わった今は閑散としていて、宴のあとの風情であった。


  
  



 下賀茂神社の南側で、帰り支度をしている警官隊に出会った。温家宝さんも、京都を離れて大阪へ向かったのか。
 このワゴン車は、山形ナンバーだった。


  「右から大きく曲がってくださ〜い」 →
 

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