【113】  − 2007年の年頭に際して 富士山を見てきました − 2007.01.09


 明けまして おめでとうございます。
 今年も よろしくお願いいたします。


 昨8日の月曜日が成人の日で、6日(土)・7日(日)と合わせて、年末年始にたっぷり休んだというのに、またまた3連休…。
 2007年の日本は、今日9日から正月気分も抜けていよいよ活動を始めることだろうから、僕も寝ッ転がってばかりではいけないと思って、富士山を見に出かけた。
 昨日まで、北海道の東海上に居座った猛烈な低気圧のせいで、日本のほぼ全域で強風が吹き荒れたからか、今日の空は澄み切っている。伊勢自動車道から東名阪〜湾岸道と走り、豊田JCTから東名に乗った。お正月明けで、道路も空いていて、快適なドライブである。
 お昼、焼津インターで降りて、焼津ホテル内の海鮮割烹「八丁櫓」で、まぐろの刺身と炙り丼を食べた。づけ丼やネギトロ丼など、まぐろ丼の種類が揃っていてちょっと迷う。
 世界的にまぐろの漁獲量が制限され、近年、まぐろが食べられなくなるのではないかとささやかれている。まぐろ大好きの僕には耐えられないことだが、せめて今のうちにということで、焼津・清水でまぐろを食べることも今日の目的のひとつである。



 
 昼食を済ませて再び東名に乗り、東へ向かう。日本坂トンネルを抜け清水を過ぎて間もなく、由比ガ浜にかかると前方に富士山の秀麗な姿が見えてきた。
 富士川SAでコーヒーを飲みながら、その姿と裾野の雄大さをひとしきり堪能したあと、富士インターで降りて、富士山の南山麓を走る「富士スカイライン」を東へたどった。
 仰ぎ見る山頂は、雪を抱いて輝いている。富士山頂の月平均気温は、夏の一時期を除いてほとんどが氷点下で、年間平均気温は−7.1℃とか。山頂は風も強くて、1年を通じて西北西ないし西風が吹き、年間平均風速は秒速12m。最大瞬間風速は、1964年10月5日に記録した91.0mで、平地での最大記録が室戸岬の84.5mであることを考えると、山頂の気候の厳しさがうかがえる。
 山麓を西へ抜け、御殿場インターからまた東名に乗って帰途に就いた。


 清水インターで東名を降り、「清水すし横丁」を目指す。この横丁は、清水エスパルス・ドリームプラザというショッピング・映画館・イベント施設・遊戯場などを持つミュージアムの中にあり、その一角に10店の寿司屋さんが軒を並べている。
 案内には「ネタ、腕、サービスに自信のある10店の寿司屋が立ち並ぶ清水すし横丁。本格江戸前寿司から期間限定出店の「全国有名寿司」、自分の店を構えたい職人のやる気を応援する「登竜門」など、個性あふれる様々な寿司屋が立ち並ぶ。港まち清水、寿司処清水で腕を競うすし店横丁」とある。
 「新春祝い膳」と銘打ってのイベントが開催されていて、各店で正月らしい華やかな盛り付けが競われていた。パンフレットから一部を紹介しよう。
新春 彩り握り ¥5,000 新春 祝い握り ¥3,780 鮪のミルフィーユ ¥800



















 全国有名寿司店出店イベントに尾鷲の寿司屋「魚健」さんが出店していたが、こちらへはまた尾鷲に行ったときに寄せてもらうことにして、「勇喜寿司」に入る。とにかく今日は鮪を食べるぞ…ということで、「極上南鮪づくし(握り)と鮪盛り合わせ(造り)、にこごり、ネギトロ(一品)、かま焼き」を頼んだ。
 にこごりはちょっとだけだが、ダシがよく効いていて濃厚な味。ネギトロはマグロの中オチをつかったもので、文句なくうまい。まぐろの美味さは、材料が良くて新鮮なことは大切だけれど、それに加えてン十Kg〜200Kg超の巨体を解体して柵にしたあと、寝かせて熟成することが必要だ。そうしてこそ、あの天然まぐろのふくよかな食感と酸味が醸成されるわけだが、この寝かせ方がまぐろを扱う職人の技量の見せどころでもある。
 僕はワサビ好きなので、ついつい醤油を多く使ってしまう邪道に走りがちなのだが、今日はそれを控えて、鮪の新鮮な豊潤さを味わうように心かけた。
 鮪づくし(握り)には、大トロ・中トロ・赤身・づけ・ネギトロ軍艦・鉄火巻き…と、まぐろ寿司が揃っている。途中にちょっと、他の味が欲しいときには、うに・あんきも・白子など食指の動くメニューも多い。
 まぐろを食べ尽くし、堪能して店を出たはずなのだが、腹のどこかに「まだ食べられるぞ」という空き間があったのは、どうしたことだったのだろう。


                               
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