【132】 
中秋の名月   2007.09.26
   
  
 今夜は中秋の名月…。月令は13で、満月は明後日らしいのですが、幾夜も美しい月が眺められるということです(笑)。














 庭に出てみたら、昼間かとまごうばかりに木々の影が地面にくっきりと伸びて、空を見上げるとちょうど中天に煌々たる名月が輝いていました。

  
  



 あまりの美しさに誘われ、港に続くフェニックス通り(日本のフェニックス生育の北限だそうです)まで、5分ほど歩き、フェニックス並木の上に輝く中秋の名月を撮りに行きました(笑)。
 でも、フェニックスが大きいので、かなり遠くからでないと、月と木の全体が入りません。そうすると、フラッシュの光が届きにくく、真っ暗な画像になってしまって…(苦笑)。


 フェニックスの並木をお見せすることができなくて残念です。
いずれまた、近日に…。




『 月見れば 同じ国なり 山こそば 君があたりを 隔てたりけれ 』
 (こうして月を見ると、貴方と私は一つの月が照らす同じ国に住んでいるのです。山々が、
  貴方の住まわれるところと私のところとを隔てているけれど。)



『 月読(つくよみ)の 光に来ませ あしひきの 山きへなりて 遠からなくに 』
 (月の光をたよりに 会いに来てください。山で隔てられて 遠いというわけでもないで
  しょう。)


 いずれも「万葉集」にある歌ですが(相聞の歌というわけではありません。それぞれ別の巻に収められています)、月の光が明るい夜には、こんな美しい歌が口をついて出るのですね。

 
どうして万葉人(まんようびと)は これほどまで簡単自在に言葉を操って、えもいわれぬ表現をすることができるのでしょうか。美しい自然の中で、その恵みを謳歌する日々だったということでしょうか。


 山川草木、花鳥風月に心を配ることのできる人は 豊かな日々を楽しんで生きているということなのでしょうね。


                              
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