【135】 ゆく秋… 新穂高ロープウエイ・上高地 2007.11.08-09
10月は何かと忙しく、気になるアルプスの紅葉も、一度も出かけられなかった。やっと一段落した今日、天気予報が全国的に晴れだと言うのを聞いて、紅葉には少し遅いけれど、飛騨と信州の山の秋を訪ねてみた。
東海北陸道を北上します。9時55分 郡上八幡を
過ぎました。 このあたりの紅葉は、50%といった
ところでしょうか。 →

← 「白鳥IC」を過ぎたころには、紅葉もたけなわと
なってきました。

10時30分、「ひるがの高原SA」へ到着 →

← 秋、真っ盛り【拡大】
視界いっぱいの紅葉が広がっていました。正面は大日岳(1907m)、山肌にぐるりと錦の衣をまとっています。
360度、見渡す限りの秋…。

←「飛騨清見IC」で自動車道を降りて158号線へ。
現在、中部北陸道はここまでです。
富山側からは「白川郷IC」まで延びてきているから、未開通部分はあと30Kmほど…。すでに天生峠の下を通るトンネルは開通していて、来年の7月には完成の予定だ。

しばらく高山方面へ走ったあと、
158号線から分かれて「卯の花街道」へ入り、
古川を目指しました。 →

← 古川町内は秋たけなわ…。【拡大】

41号線へ出てしばらく走り、11時35分、ドライブイン「数河」で、少し早い昼食をとった。

← この界隈の紅葉も真っ盛りです。
41号線から、神岡で「湯の花街道」(国道471号線)へ入り、南下…。小柴博士のノーベル賞受賞もあって、地下観測所スーパーカミオカンデを擁する神岡は宇宙素粒子観測の最先端を行く町としても知られている。
栃尾で左折すると、ほどなく新穂高温泉郷…。さらに10分ほど走ると、目の前に北アルプスの荒々しい峰々が見えてきた。
蒲田川の渓谷の向こうに、笠が岳、折戸岳など
北アルプスの壁がそびえています。 →
さらに途中で右折して、山道を登り、鍋平高原へ…。第2ローブウエイ乗り場の「しらかば平駅」は、この鍋平にある。

← 「鍋平駐車場」へ車を停めて、ロープウェイの
駅(「しらかば平駅」)をパチリ。【拡大】
背後の山は、笠が岳(2898m)、抜戸岳(2813m)
双六岳(2860m)などの連峰。

新穂高ロープウェイは 第1ロープウェイが「新穂高温泉駅」…4分…「鍋平高原駅」。=徒歩2分=で、第2ロープウェイの「しらかば平駅」…7分…「西穂高口駅」という、乗り継ぎ式になった。
第2ロープウェイは、2階建て120名乗りの
ゴンドラです。 →
ロープウェイのしらかば平駅始発は8時45分、西穂高口駅終発が16時45分(お盆や夏・紅葉期の日祭日は特別時間)。毎時15分・45分発の30分刻み運行である。料金は、大人往復が2700円。
何はともあれ、13時15分の上りに乗って、上を目指すことにしよう。

← ゴンドラに揺られて上がっていくと、
左手に槍ヶ岳(3180m)、大喰岳(3101m)、
中岳(3084m)、南岳(3033m)など、
3000mを越える北アルプスの主峰が肩を
並べています。【拡大】

やがて、西穂高岳(2909m)が目の前に
迫ってきました。 【拡大】→
北アルプスの最高峰「奥穂高岳(3190m)」は西穂高の向こう側にあり、その陰に隠れてこのロープウェイからは見えない。

ロープウェイは、7分で「西穂高口駅」へ到着。
←駅舎屋上の展望台
正面の山は、北北西方向の笠が岳。どこから見ても、円錐形の笠の形に見える山であるとか。
展望台から、360度 ぐるりと見回してみよう。【パノラマ】
北。【拡大】
笠が岳、双六岳、→
西。【拡大】
飛騨の山々の向こうに
遠く白山連峰が望まれ
ます。↓


東↑
西穂高岳
← 南
西穂山荘
【拡大】
西穂高岳の南南西の尾根にある「西穂山荘」が右のほうに見えている。

展望台にポストがあった。「西穂高駅」の
スタンプを押して、このポストへ投函すると
2156mからの便りが届きます。 →
地図で見ると、ここ「西穂高口駅」から
「西穂山荘」までは、山道を1.5Kmほどの距
離である。さらに山荘から、上高地へ降り
るのに約3Kmだ。 
来年の夏には、歩いて穂高を越え、上高地まで降りてみることにしよう…。できれば西穂山荘から尾根伝いに西穂高〜間ノ岳〜天狗岩〜ジャンダルム〜奥穂高へと縦走し、奥明神沢から重太郎新道を通って河童橋へ降りてこようか。それとも、涸沢カールを回って…。ン、それでは1泊しなければならないかなぁ…なんて、無謀(?)なことを考えたりしているのだが…。
まずは、足腰を鍛えなくてはいけない。これから1年間、毎日1時間のジョギングがこなせれば…の話ということか(苦笑)。
← 穂高連峰の上に広がる秋空…。【拡大】
15時15分。そろそろ、下ることにしよう。
ロープウェイの待合室には、もう ストーブが
燃えていました。 →

← 下りのロープウェイの窓から、新穂高温泉郷を見下ろしたところ。【拡大】
逆光に、蒲田川の水面が光り、飛騨の山々がかすんでいます。

「しらかば平駅」の構内には、評判のパン屋さんが
店を開いていて、構内に香ばしい焼き立てパンのかお
りを漂わせていた。 →

←「しらかば平駅」から、焼岳が見えていました。
左側にポコンと突き出た焼岳の頂上から、白い噴煙が上がっているのが見えますか(【拡大】してみてください。)

ほとんどのK木が 葉を落としているなかで
ひときわ色鮮やかなカエデがありました。
秋の名残り…といったところでしょうか。→

16時30分、平湯温泉へ入って宿をとった。
山間の秋は夕暮れが早い。宿の部屋から、暮れていく笠が岳の姿が真正面に見えていた。
このあたり一帯の奥穂高温泉郷は、日本で一番 露天風呂が多いところだという。
カメラは ここまで →
宿で、「湯めぐり切符」という、近所の露天風呂を巡る周遊券を貰った。浴衣・下駄履きで巡るには、夜はちょっと寒過ぎたのは残念…(苦笑)。
第2日目。朝はゆっくり…。10時過ぎに宿を出て、上高地へ向かった。飛騨・信州の秋を送るには、やはり上高地だろう。
沢渡駐車場でタクシーに乗り換えて、大正池まで…。いつも、車で行ける一番奥まで行くので、ここから歩くのは久しぶりだ。
葉を落とした白樺林の間を、
ゆっくりと歩いてみました。 →

← 大正池のたたずまいをしみじみと
見たのも久しぶりでした。
池の向こうに、秋の名残が広がって
いました。【拡大】

上高地帝国ホテルも、
今年の営業を終了していました。 →
上高地は、11月15日に釜トンネルが閉鎖されて、
来年4月までの眠りに就くとのことであった。

帝国ホテルの横を抜けて、田代橋を対岸へ渡り、
人影まばらな林間の道を行くと、20分ほど…ゆっ
くり歩いても30分ほどで河童橋に着く。

ハイシーズンには人並みでごった返す河童橋も、今は人影も少なく、静かなたたずまいでした。→

← 梓川の左岸を歩いて、明神池へ向かいました。
ゆっくりと歩いて、30〜40分です。
梓川の対岸に
そびえる
六百山
(2450m)→


明神池の木々もすっかり葉を落として、
ゆく秋を惜しみながら、やがて来る静寂の
冬に備えているようであった。 【拡大】

← 野鳥が水辺で、一心に何かをついばんでいました。
近寄っていっても、全く動じる気配はありません。
カメラを構えた足元で、水中にくちばしを入れてい
ます。 それを、真上からパチリ…!
明神池から見た奥穂高岳 →
今日は、雲が出たりしていて、なかなか姿を現わさ
なかったのだが、やっとご挨拶することができた。

← 帰路、河童橋から徳沢方向を。【拡大】
このたたずまいも、あと数日で
今年の日程を終えます。
お昼ご飯を食べようと入った上高地アルペンホテルで聞いた話…、「冬場は釜トンネル前のバス停で降りて、トンネル内を歩いて登るのです。30分ほどで、銀世界の上高地ですよ」と話してくれた。

帰りは高山市を抜け、
紅葉たけなわの「せせらぎ街道」を走って
帰ってきました。 【拡大】 →
物見遊山トッブへ