【14】 名港大観覧車とロブスター料理           
(2002.07.19)

名港ランドの観覧車
 夕方から名古屋港を訪ねてみた。名四国道を名古屋市内に入って築地口ICを右折すぐ、シートレインランド(遊園地)の駐車場へ車を停めた。
 午後7時30分。港湾施設に灯かりが点り、名港大橋トリトンがブルーの光に浮かび上がる。港に入る船のライトが点滅して行き交い、汽笛の音が夕闇の中に溶け込んでいく。
 いろいろなお店やさんが入っているジェティというスポットの中に、「レッド・ロブスター」という名前の、文字通りロブスターを食べさせる店があった。メニューを見ると『500g−3500円』とあり、料理の方法が4種類ほど並んでいる。そのうちから『ピリ辛仕立て』なる、11種類のスパイスを使って味付けをする料理を頼んだ。
 「これでよろしいですか」と、今から食べようというロブスター君を生け簀から取り出して見せに来てくれる。「500gを少し超えますが…」と見せてくれたロブスター君は、胸に「4350円」と書いた値札をぶら下げていた。見るともなく目が合ってしまって、「勘弁な!」と胸の中で手を合わせた。

 真っ赤に焼かれて出てきたロブ君は、ピリッと辛く仕上げられていて、思わず殻の中の肉を掻き出してむさぼってしまった。ロブスターというと、大味で美味しいというものではないものが多いが、料理の方法に工夫があってけっこう美味しく食べられた。


 夜の海上を満艦飾の遊覧船が行く。アメリカへのゴルフ旅行の最終日、サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフで、港の夜景を見ながら食べたクラブ(蟹)&ロブスター料理を思い出した。ついぞ美味しいものにめぐり合わなかった第1回目のアメリカ旅行で、唯一つ、満ち足りた夕食であった。あのロブスターに会わなかったら、アメリカの食文化を否定してしまうところであった。
 
 浜風に吹かれながら埠頭を歩き、目の前に回っている観覧車に乗った。眼下に大名古屋の光の海が広がる。忘れていた、僕は高所恐怖症だったのだ!


 観覧車から市内を望む。→
 手前は中川運河。



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