【165】 新緑 赤目四十八滝    2009.05.10

 
 今日も良いお天気です。新緑を訪ねて、名張市の深山幽谷「赤目四十八滝」へ行ってみました。
 家を出たのが午後1時過ぎ、途中、ちょっと寄り道をしたりして、赤目渓谷の駐車場へ着いたのは、午後3時を過ぎようかという時刻でした。


← 駐車料金800円を払い、茶店の横を抜けて入山です。
 

 「オオサンショウウオ飼育センター」が受付になっていて、入山料
 300円を支払います。
  渓谷に足を踏み入れると、途端に川面を吹き抜けてくる風が肌に
 冷たく、この日は30℃近い暑い日でしたが、心地よい散策になり
 ました。
  一番奥の「岩窟滝」までは約4km。片道1時間30分から2時
 間ほどの行程ですが、今日はすでに午後3時を過ぎていますから、
 途中で引き替えすことになります。
 
最初の滝「行者滝」です →
 

← 途中、歩経路は整備されていて、歩きやすいです。
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霊蛇滝 →
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 『赤目』という地名は、役の小角(えんのおづぬ)が滝に向かって行を修めていると、不動明王が赤い目の牛に乗って出現したという伝説に由来しています。
 赤目四十八滝の『四十八』とは数が多いことを意味しますが、阿弥陀仏が法蔵菩薩の時代、四十八願をたて五劫(ごこう)の思惟(しゆい)をこらし修行を成就したしたことから、この名がつけられたとも言われています。
 滝の名前には、「不動滝」「千手滝」「大日滝」など、仏名に因んだものがたくさんみられます。これは、赤目の自然景観を一大曼荼羅図(まんだらず)に見立て、大日如来(毘盧遮那仏…びるしゃなぶつ)を中心として、千手観音、不動明王、吉祥天、役の行者などを並べていることから名付けられたもので、四十八滝を全周することで諸願が達成されるともいわれています。


← 赤目5大瀑布の一、「不動滝【拡大】 
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 高さ15m、幅7m、滝壺の深さ10m。滝参りとは、不動明王にちなんで名付けられたこの滝にお参りすることをいい、現在は歩経路が整備されていますが、明治の中頃まではここより奥は原生林で、入ることができませんでした。
 

 織り成す渓谷美の上に広がる新緑が、目に鮮やかです →

 

               
               


← 浅瀬に遊ぶ人もいました。【拡大】
 
 
 巨大な柱状節理
 高さ10数m
 あります【拡大】


 

 


← 赤目五瀑の二「千手滝


高さ15m、幅4m、滝壺の深さ約20m。滝、岩、樹木、滝壺が調和して、絵のような美しさです。
 今日は水量が多くてひとつの瀑布ですが、いつもは途中の岩で水流がいくつもに分かれています。「千手滝」の名は、岩を伝って千手のように落水するところから名付けられたとも、また、千手観音にちなんで名付けられたとも言われています。







       
赤目五瀑の三「布曳きの滝【拡大】 →


 高さ30mから落ちる滝は、一条の布をかけたような美しさです。全国各地に同名の滝がありますが、この布曳滝はその代表格。滝壺の深さは約30mもあり、固い岩をえぐった水の力には感心させられます。
 

← 龍ヶ滝 【拡大】

 
 龍が横たわるように川は蛇行し、水しぶきが白い腹のうろこを思わせるようでした。




 「陰陽滝」、大小の岩の間を 流れ落ちます【拡大】 →




 ときに岩の間をほとばしり、ときに岩の上をすべるように流れ、また時には轟音とともに断崖を流れ落ちるなど、赤目渓谷は千変万化に流れを変え、千差万別の表情を見せてくれます。


 赤目渓谷は、「日本の滝百選」「森林浴の森100選」「平成の名水百選」に選ばれ、「遊歩百選」に推薦されています。


← 七色岩 【拡大】


 岩の向こうに(岩の上に生えているように見える)、マツ・モミ・カエデ・サクラ・アカギ・ウメモドキ・ツツジの7種類の植物が自生していて、若葉、深緑、紅葉などと色合いを変えていくことから、七色岩の名前が付けられたとのことです。


 「サンショウウオセンター」からここまで、ゆっくり歩いて1時間30分、時刻は午後5時です。


 ここから最奥部の「岩窟滝」までは、案内図によると40分。しかし、山深い渓谷はすでにあたりが薄暗く、受け付けで「山道には照明はありませんから、6時までには戻ってください」と言われているので、ここで引き返すことにしました。

 
 帰りは1時間。6時に入り口受付に戻ってきましたが、途中でまだ登ってくる人と行き違ったのには驚きました。僕も、もう少し奥まで行けたかな…と思ったりしましたが、また紅葉の季節に訪ねることにしましょう。


      
帰り道で写した夕焼け。良いお天気でした →


 帰り道の途中、白山町二本木のそば処「空木」に寄って、天そばとニシンそばを平らげてきました。

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