【221】 
リトルワールド & 明治村     2011年5月4日(水)


 『リトルワールドは、愛知県犬山市と岐阜県可児市にまたがる緑ゆたかな愛岐丘陵の中に、123万平方メートルの敷地を有し、世界で初めての野外民族博物館として昭和58年3月に開館した。世界各地から集めた4万点の民族資料と22カ国、31施設の野外展示家屋を有し、『生きた博物館』として、世界の生活や文化に手軽に触れ、学ぶことができ、そのすばらしさを味わうことができる』と、パンフレットにある。
 章くん、今まで行ったことがなくて、一度訪れてみたいと思っていた。連休の真っ盛りだから混雑が予想されるので、朝早くに出かけた。
 駐車場に着いたのが、午前7時30分。開園予定は9時。
でも、来場者多数につき、開園は30分ほど早まった。


     園内は花いっぱい →


   向こうに見える三角形は、
  アメリカインディアンの家。


 園内の各展示館では、それぞれの国の民族衣装を貸し出すサービスをしている。


← インドネシアの民族衣装をまとった女の子 
 
 イタリア、アルベロベッロのトゥルッリ →


 南イタリアのプッリャ州のアルベロベッロにあり、キノコのような形のとんがり屋根はトゥルッリという家が集まっている。一つの屋根に平らな石を何層にもつみかさねており、一つの屋根に一つの部屋がある。玄関や廊下がないので、ドアをあけるといきなり部屋に入る構造になっている。とんがり屋根がひしめき合う、まるでおとぎの国のような街である。


 午前8時30分から時間と少し…。各展示場は世界の住居や風俗を紹介していたが、展示物で伝えることが出来るのは限界があるというカンジだ。章くん、ひと通り回って、午後1時20分、リトルワールドを後にして、「明治村」に向かった。
 朝はスイスイと走って来た「尾張パークウエイ(県道49号)」は、リトルワールドに入る車で驚くなかれ延々たる渋滞…。とても今日中には無理なのではないかというほどの、車の量である。
 ところが、明治村に向かう県道16号も、駐車場が近くなるに従って込んできた。それでも、とまってしまうほどの渋滞ではなかったけれど、明治村駐車場は満車で入れない。後ろからの車に追われるようにして、駐車場を素通りしなければならなかった。
 しばらく行ったところでUターンした章くん、今度は北駐車場の入り口で停車して、係のおじさんに「もう4〜5回往復してる。ここで待たせてもらうよ」と言うと、おじさん「停められると渋滞してしまって、近隣の住民の方から抗議が来るんです。」とダメだと言う。「帰る車もあるだろう」「何度も切り替えしていると、それだけで渋滞の原因になるよ」「こう言ってる間に、ほら、出てくる車があるじゃない。2台…、3台…」なんて言っていたら、おじさん「入って、入って」と入れてくれた
← 北入り口から入った章くんは、園内を走るバスに乗って、
正面玄関まで向かい、そこから北口まで、村内を見物しながら
戻ることにした。



 園内は見物人でごった返している。村内の整理係のおじさんが、バスの前を走って、人々をかき分けていた。


 明治5〔1872〕年10月14日、日本で最初の鉄道が、新橋−横浜間で開業。明治天皇のお召し列車が往復運転、全線の正式営業は、翌10月15日からだそうだが、この岡蒸気を見ようと人々が押しかけ、列車の前を人の波をかき分ける先導員が走っていたという。
 今日の明治村村営バスの運行状況は、まさに明治初期の先導員が走る姿を髣髴とさせるものであった。

       京都河原町通五條  聖ヨハネ教会 →


          章くんの好きな建物のひとつだ。


← 幸田露伴邸


 座敷に上がり込んで、露伴が使った机に座ることがでる。
 章くん、物書きという雰囲気をかもしていると思わない…?


 三重県庁、西郷従道邸、森鴎外・夏目漱石邸、品川灯台、東山梨郡役場(現、明治村役場)、横浜福音教会、多摩川鉄橋、宇治山田郵便局、金沢監獄…などを見物し、工部省品川硝子製造所では内部で開かれている喫茶店でケーキをほおばって、午後5時20分、村内の最北部にある帝国ホテル玄関にたどり着いた。


   関東大震災にもびくともしなかった建物だ →


← 帝国ホテルの2階で、コーヒーを飲んだ。
 

 午後5時50分、本日の閉村時間が迫っている。帝国ホテルを出ると、人ごみがようやく閑散として静けさを取り戻した村のたたずまいがあった。 ↓
 
 
 
  明治時代は、我が国が門戸を世界に開いて 欧米の文物と制度を取り入れ、それを同化して近代日本の基盤を築いた時代である。
 明治村に残る建物や品々を訪ねると、新しい日本を築こうとしていた明治の人々の剛健な息吹と、誇り高い文化の香りをかぐことができる。
 章くん、ここ明治村にはもう5〜6回は訪れているが、いつも心躍る新しい発見があり、飽きることがない。午後2時ぐらいに入村した今日は、いかにも時間が足らなかった。近日また、出直してくることにしよう。


 【この旅の詳細は、旅のブログ にも記しています。よろしければご覧ください。】
 



                                
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