【276】 
金 沢 紀 行               2014.06.13-15

  
 その③ 能登半島 - 千里浜ドライブウエイ能登金剛 -

    【写真にポインターを合わせたとき、手の形に変わったら、大きい写真にリンクしています】

 午前9時30分に粟津温泉「法師」を出発、今日は能登半島へ向かいます。どこへ行こうという目的地は無いのですが、日本海を見ながら走ってみようというわけです。 

← 小松インターから北陸道に乗りました。







      
午前10時50分、
       「徳光PA」で休憩しました。→


 「徳光PA」は、上り線・下り線を行き来できる歩行者専用の連絡橋(「ラブリッジまっとう」)があり、また、エリア内にスマートインターチェンジが設置されています。日本海に面する松任海浜公園や、はくさん街道市場などから構成される徳光ハイウェイオアシスが隣接しており、一般道(石川県道25号金沢美川小松線)からも利用できるので、たいへん混雑するPAです。大きな風力発電機も設置されています。

← 北陸道を「金沢東IC」で降り、一般道を走り抜
  けて、11時40分、内灘町で「のと里山海道」
  へと入りました。


 「のと里山海道」は、日本海を左に見て海岸線を走る、景色の良い自動車道です。
 かつては一般有料道路でしたが、現在は全線が無料開放されています。

   
宝達志水町で海岸へ出て、
   「千里浜なぎさドライブウエイ」を走りました。→


 
日本で唯一、一般の自動車やバスでも砂浜の波打ち際を走ることができる数少ない道路として広く知られています。そのため、砂浜でありながら道路標識が設置されています。




 一般の自動車や大型車が走行できる理由は、この海岸の砂が特別細かく締まっている(水分を吸って固くなる)…、普通の砂浜のように沈まないためだとか。





                
海鳥くんたち、休憩中 →





← 波打ち際に車を停めている人も
 います。











← 羽咋市で、約8kmのなぎさドライブは
 終わります。






   
ふたたび「のと里山海道」にもどり、北へ →

 羽咋市を過ぎると片側一斜線になり、内陸を走るようになります。
 「能登金剛」の看板にしたがって、道を海岸沿いの国道249号から県道36号へと取り、日本海を左手に見ながら走ります。


 「巌門」の矢印の通り、道の左手の駐車場に車を停めました。

 真っ青に広がる海原に、漁船の航跡が白い軌跡を残して伸びていました。
 黒い岩に打ち付ける波の波頭が白く砕け、青い海、緑の大地と鮮やかなコントラストを描きます。

← 右手にこんもりと見えているのは鷹ノ巣岩

 その北の「能登金剛センター」の駐車場に車を停めて、海岸へと降りる階段を下りてみました。

 
海面から屹立しているのは、先ほど上から
  覗いたときに見えていた「鷹ノ巣岩」です。→

 

← 階段の途中の左手
 に、断崖を海へと落
 ちる小さな滝があり
 ました。







 階段を海岸まで降りると、右手の岩に波があけた洞門がありました。
 
     
 ↓ 能登「巌門」です。→





 遊歩道を歩いていくと、洞門の手前の右手が彫られていて、石段が造られていました。













← 石段を登っていくと、湾の内側から、外海側へと
 抜けることができます。

 
洞穴を抜けると、視界に外海が広がりました。




     
洞穴の向こうは、能登金剛を巡る
       遊覧船の船着場になっています。→


 能登金剛は、約30kmに亘って奇岩、奇勝、断崖が連続する海岸であり、能登半島国定公園の代表的な景観の一つです。見所としては巌門、関野鼻、機具岩、ヤセの断崖、碁盤島、吹上滝、増穂浦、玄徳岬などがあり、陸路からそれぞれを訪れるのは困難で、遊覧船で海上から鑑賞するのが一番でしょう。
 海も凪いでいて、今日は絶好の遊覧船日和でしたが、輪島に行って夕方には金沢へ帰る予定だったので、ちょっと時間が無くて遊覧船はパスしました。

 能登金剛は松本清張の小説『ゼロの焦点』の舞台となったことで、全国にその名を知られることになりましたね。夫、憲一の失踪の真相を知ろうとする禎子と、過去の秘密を握られていたがために憲一を殺害したのではないかと疑っている佐知子とが対決する「ヤセの断崖」…。思い出すに、戦慄のシーンでしたね。

 さらに国道249号を北へ向かいましたが、時刻は午後2時を過ぎ、輪島を回って金沢へ帰るのはとても無理な時間になってしまいました。
 輪島まであと30kmほどの門前町に入ったところでUターン、国道249号から「のと里山海道」を戻ります。

 
 海鮮丼
 
 どんこの煮付け
  輪島で食事をしようと思っ
 ていたのですが、叶わぬ望み
 で、高松SAで遅い昼食です。→


 「海鮮丼」と、そのレストランで売っていた「どんこの煮付け」(350円)を、「おばちゃん、これ買うからレンジでチンして、食べさせてよ」と頼み、皿に盛り付けてまでしてもらって食べてきました。
 どんこは旬は冬の魚で今はちょっと時期外れだけれど、食べられれば構わない。身は白身でふっくらとしています。鍋にしても美味しいのですが、今日は煮つけを売っていたので、これをパクつきます。肝がコクがあって絶品なのですが、時期外れのパック売りですから、無理を言ってはいけませんね。




 能登の海岸線は山からすぐに海へと落ちていて、平地はほとんどありません。
 その海際の地に、人々の暮らしが細い糸のように伸びています。

 カーステレオで水森かおりの『輪島朝市… 涙をひとり捨てに来た 寒さこらえて店出す人の 声がやさしい能登なまり』の歌を聴きながら、午後5時30分、金沢市のホテルへ着きました。

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