【物見遊山6】 新鮮で豊かな食材の店『お魚ダイニング津店』  (2002.06.20


 ゴルフのライバル晃ちゃんを誘って、「お魚ダイニング津店」を覘いてみた。3ヶ月ほど前、不景気の風が吹く津の料理屋の亭主晃ちゃんに、若いアベックやサラリーマンでにぎわう、「お魚ダイニング松阪店」を見せて、「これからは大衆路線や。店の一部を改装して、安くておいしい一品料理をそろえたら…」と話したことがある。晃ちゃんに、いまさら新しい経営をしろというのは過酷なことかもしれないが、数年したら娘夫婦に店を引き継ぐと言っていたので、そのときに少しのヒントになればとも思ったからである。
 「お魚ダイニング」は度会郡玉城町の鈴木水産という魚屋さんが、松阪・伊勢、そして先日、津にも3店目を開店した居酒屋で、まぐろの刺身が680円、揚げ出し豆腐550円といった廉価の品を揃え、若い層や家族連れで賑わっている。店のつくりは、大板のカウンターを取り巻いて8席ほどの椅子席、奥にやはり8席ほどのさじき席。味は…といえば、値段の割りにそこそこである。
 何よりも魚屋直営の店なので、鮮度が良く、品が豊富なのが良い。こんな店で刺身の盛り合わせを頼んではいけない。「今日は何が入ってる?」と聞いて、まずその一品と自分が口にしたい一品を頼むことだ。
 松阪の店に行ったとき「津ではこんな店ははやらない」と言っていた晃ちゃんに、午後9時、1ヶ月ほど前に開店した津店の賑わいを見せた。
 「お前、津ではこんな店ははやらんと言うとったけど、どうだいこの賑わいは…」と、奮発心を刺激する意味もあって、少し意地の悪い質問をしてみた。「いや、この店は、1年もたん」と、まだ晃ちゃんは片意地を張る。「賭けようぜ。1泊2日のゴルフ旅行…」。
 この店が1年以上もったら、僕はタダでゴルフ旅行ができる。何とか1年以上閉店せずにいてもらうように、この店に通わねばならない。



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