生鮮食料品の店が並ぶ
◆ 鶴橋ガード下商店街 2004.12.27【物見遊山75】

 その後、お変わりありませんか。先日、僕は、大阪での会議のあと、歳末の大売出しで賑わう「鶴橋商店街」をのぞいてきました。
 「焼肉なら鶴橋でっせ」と言った、タクシーの運転手さんの話を聞いてから、いちど行ってみたいとずっと思ってきましたので、26日の会議の夜は大阪に泊まり、翌27日のお昼前からぶらりと出かけてみました。


鶴橋の商店街

 大阪の鶴橋は 庶民の町。環状線の鶴橋駅を降りて改札を出ると、いきなり目の前に焼肉屋街が広がり、その店並みに背を向けて、すぐの角を右…右…と曲がると、環状線のガード下に広がる「鶴橋商店街」が連なっています。

 商店街の中の通りは縦に2本、それに直交する横の通りが2本。だから大雑把に言って、鶴橋商店街は9ブロックに分けられています。
この商店街には ありとあらゆる物が揃っていますが、中でも 食材の豊富さは溢れるばかり。魚・肉・野菜・乾物・穀類など何でも揃っていますが、やはり キムチなど韓国の食材を扱う店が 何軒も並んでいました。

 その隣のブロックには、焼肉店や韓国食堂が並んでいます。僕は、遅いお昼を食べるのにずいぶんと迷いました。一人で外国へ出かけるのは平気なのですが、お昼を食べる店を決めるのは、なかなか決断できないところがあるのです。美味しいだろうか、一見(いちげん)で入っていって胡散臭い目で見られるのではないだろうか、何と言って入っていこうか…など、いろいろと考えてしまうのです。だから、地元でも、初めてという店へは、一人ではまず行きません。結構シャイでしょう(苦笑)。 韓国食堂の冷麺

 思い切って、そのうちの一軒へ入って昼食の冷麺を食べたのですが、一人なので入ったところのカウンターに腰掛けようとしたら、「奥の座敷も空いていますよ」とおじさんが声を掛けてくれました。上がりこんで掘りごたつ式の席に座ると、「ナニニシマスカ?」と注文を取りに来てくれた女の子は、その言葉遣いから韓国の子だったと思います。
 冷麺を頼むと、出てきたものは、冷麺にご飯とキムチ・レンコン・モヤシ・青菜の小鉢が付いている、韓国式の食膳でした。もっとも、写真付きのメニューを見て頼んでいるのですから、いろいろなオカズ付いてくるのは承知していましたが…。冷麺にもハサミが添えられていて、女の子が「キリマショウカ」と聞いてくれ、「切ってよ」と頼むと、冷やした金属の容器の中の冷麺を十文字に切り分けてくれました。冷たくて、粘りのある麺は歯ごたえもよく、なかなかに美味しかったです。商店街の中のお寺
 昼食後も 辺りをぶらついて いろいろな店をのぞいてきました。 間口一軒でそこに戸板を並べ、その上で野菜を売っている店や、角の三角地でたくさんのキムチの壷を並べて売っている店など、計り知れない人々のパワーが感じられる町でした。
 先のメールでもお知らせしましたが、町を歩くと至るところに 「人権センター」とか「人権相談所」といった看板が目立ちます。在日韓国人の方も多く、地位や生活などについての地域の取り組みが感じられる町でもありました。 狭い通路にいっぱいの品物が並べられている。

 お店の人たちに気楽に話しかけることができない僕なのですが、気心が知れればすごく打ち解けてお付き合いすることができる僕でもあるのです。何度か通って、馴染みのよい店を見つけなくては…。
 この日、タクシーの運転手さんお勧めの「焼肉の吉田屋」を見つけることはできませんでした。名にし負う鶴橋焼肉街…、吉田屋はモチロンですが、飛びっきりの美味しい店を見つけなければと、鶴橋通いをこころに決意している章くんであります。

 今年もあと3日…。風邪など引かれませんように…。どうぞよい年をお迎え下さい。
 来年も、よろしくお願いします。



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