【物見遊山 第7ページ】

ねぶた2
【51】 青森 ねぶた祭り 
 − ラッセイ ラッセイ ラッセィラ −(8. 9)

 近場の見どころというこのコーナーの趣旨にはちょっと反するけれど、8月5・6・7日と行ってきた「青森 ねぶた祭り」のにぎわいを報告します。


 8月2日から始まった青森「ねぶた祭り」も、私たちが訪れたこの日会場へ向かうハネトのみなさんは5日目、夜に練るねぶたの最終日である。夕刻になると、浴衣に赤や水色のたすきをかけ、花笠を被ったハネトと呼ばれる踊り子たちが会場へと繰り出す。
 午後6時30分。辺りが少し暮れかかったころ、21台の山車が引き出され、会場内の所定の位置に待機。定刻6時50分、花火を合図に全ての山車が一斉に動き出し、ラッセイ ラッライの掛け声とともにハネトが跳ねる。はねと
 一台の山車は、先導に続いて500人から大勢のものは2000人ほどのハネトの集団、そのあとをねぶた灯篭が練り歩き、太鼓・笛・鐘などの囃子衆が続く。ハネトやお囃子は一家総出だ。お父さん・お母さん、兄ちゃん・姉ちゃん、小学生の子どもやヨチヨチ歩きの子ども、お母さんの背中に負ぶさって跳ねている赤ちゃんハネトもいた。青森の子どもたちは、ねぶた祭りの囃しを聞いて育つ。鐘を打って囃す女の子
 集団の中に仮装した人たちがいる。バケトと呼ばれて、イエス・キリストや一休さんなど、誰が見てもそれとわかるキャラクターに扮している。カッパや鉄腕アトムなどのぬいぐるみを被っているバケトもいた。
  2・3年ほど前までは、黒い衣装に身を固めて、集団で暴れまわるカラス族と呼ばれたならず者たちが居たという。市民と警察の連携のもと、徹底的な締め出しを図って、今は全く姿を見ないとか。祭りを守ろうという人々の断固とした意思が、カラスを締め出したわけだ。
ねぶた3 一時、酒を飲んだり喧嘩をしたりで、高校生の参加を禁止した時期があったという。しかし、その翌年、翌々年と目に見えて祭りに活気がなくなり、やはり若い人たちの参加がなくては、祭りの元気は出ないことが照明されたようである。
 この日も、開会に先立って、高校生たちが鈴や団扇・タオルなどのねぶたグッズを籠に入れて売り歩はねるハネトいていた。私たちの観覧席へも、入れ替わり立ち代り「いかがですか。買ってください」やって来た。
 JR東日本チームが最優秀の「ねぶた大賞」、青森NTTチームにはたくさんの青少年が参加していて、ハネトの数は2000名を越えていたと思われ大迫力。青森PTA連合会のテーマは青少年非行防止!
 沿道の見物人が太鼓を鳴らしたり鐘を打ったりすると、ハネトや囃し子が列を抜けて集まり、そこに踊りの輪ができて、観客と参加者が一体となっての盛り上がりを見せる。
 北国の短い夏は、凝縮された人々のエネルギーをほとばしらせながら、ラッセイの掛け声とともに更けてゆく。


【50】 六本木タワー(六本木ヒルズ森ビル)と 外国人の街      (7.18)

六本木タワー
 久しぶりの東京である。今日と明日の2日間、出版社の会議。一日目の会議を終えて、夜、六本木ヒルズへ出かけてみた。
 会議が長引いて、六本木へ着いたのが午後11時。タワー展望台の営業時間は、12時までに昇れば午前1時までOK。海抜250mへのエレベーター代金は大人1500円だ。
 30秒もかからずに52階へ。扉が開くと、目の前に燦然と輝く東京の夜景があった。さすがに高さが売りの東京新名所、東京タワーが足元のさらに下に見えている。360度の東京の夜の輝きは、黒いビードロの上に無数の宝石をちりばめた艶やかさであった。52階からの東京タワー
 ちょっと食事をしようと思って係りの人に聞いてみると、ビル内のレストラン・食事どころは11時ごろにほとんど閉まってしまうけれど、7〜8軒ほどは深夜営業の店があるという。「今から行っても、ゆっくり食事できるかなぁ」と聞くと、「この時間にやっている店は、全て午前5時まで開いています」と、さすがは六本木タワー、頼もしい。

 食事のあと、六本木交差点付近の繁華街に繰り出した。街の様子にビックリ! 一帯に屯(たむろ)し、また行き交う人々は80%が外人である。白人、黒人、そして韓国・中国・フィリピンなどアジア系の人たち。とあるレストランに入ってみると、客は全て外人。飛び交う言葉は異国語であって、そこは外国!
 この界隈は外国大使館などが多くて、付近のマンションにも外国人居住者が多いという。その人たちが街へを歩き、それを充て込んで外国人たちの店ができる。その店に、さらに外国人たちが集まって、この一帯は外国人の比率が跳び抜けて多い場所となったとか。道に立っている蝶ネクタイの黒人くんは、2mほどあった。
 時計を見ると午前2時。眠らない街の夜は、まだまだ続く。


【49】名古屋空港通り「ガンジャタン」                (6.12)

 春の高山祭り(山王祭、4/14・15)や神戸港祭り(5/11・12)、御在所の新緑などにも出かけたのだが、パソコンに向かう時間がなくて報告は没になってしまった。夜遊びは習性だから相変わらずで、6/1〜4にかけては近江八幡「毛利志満」・名古屋「銀座アスター」・大津「あたか飯店」・京都木屋町「豆水楼」と4連チャンで出かけて、ちょっと疲れてしまった。
 で、今日、1週間ぶりに名古屋へ出かけた。夜10時過ぎに津を出て、「本物の韓国料理を」ということで空港通りへ。ハングル文字の看板があちこちに掲げられ、韓国料理の店や食材店が並ぶ。そのうちの1軒、午前3時までの案内板に誘われて「ガンジャタン」へ入った。
 メニューは日本語の説明が書かれていたので一安心、「タコ鍋」と「かぼちゃチヂミ」を頼む。料理が出来上がってくるまで、キムチ・サラダ・ナスの煮物・ちくわのピリ辛揚げなどの小鉢が出されるのが、韓国料理店の特徴だ。キムチの赤さに手が出ない。
 70インチの薄型テレビが韓国語のトーク番組を放映している。「ビデオ?」と聞くと、ぷっくりとしたオムニ(おばさん)が、「韓国で録画して送ってくる」のだと言っていた。わざわざ韓国語の放送を流しているのだから、客は、韓国の人がほとんどなのだろう。
 「かぼちゃチヂミ」は日本のかぼちゃとは異なり、瓜のような細長さ。それを輪切りにしてメリケン粉を付け、揚げてある。豆板醤をまぶした醤油をつけて食べる。
 グツグツと煮え上がった「タコ鍋」が運ばれてきた。汁の赤さがすざまじい。生のタコを目の前で放り込んで、煮えてくると掴み上げて鋏みでジョキジョキと切り分け、「OK、食べろ」と言う。その辛さに、美味かったのかどうであったのか、覚えがない。


【48】 津市 桜散歩 −私の好きな津市内の桜 ベスト8−       (4.9)

 3時ごろから、デジカメを手に市内の桜を摂りに行ってきました。
 他に、お勧めの桜があれば教えてください。


第1位 社会福祉センター(藤方) 第2位 忠盛塚(片田) 
第3位 津城址のお堀 北勢角  第4位 ひばり公園(中央)
第5位 彰見寺西の墓地 第6位 日本たばこ産業三重(綿内)
第7位 津公園西の墓地の入り口 第8位 津(皆楽)公園の桜たち



【47】 5分咲き 伊賀上野城 と 名阪茶屋の伊賀肉陶板焼き   (4.6)伊賀上野城


 9時起床。10時に知人と待ち合わせて、11時過ぎに大内IC横の『名阪茶屋』に入る。ここでお昼をいただいて、午後に伊賀上野城の桜祭りを見物の予定である。
 名阪茶屋の伊賀肉の陶板焼きは、厚切りの霜降り肉を陶板で焼いて、大根ポン酢で食べる。1pほどの厚さだが、クッと噛むとサックリと噛み切れて柔らかい。口の中に豊潤な伊賀肉の味が広がる。


 桜祭りの伊賀上野城もたいへんな人出だ。ちびっ子600人による忍者ダンスから、伊賀忍者による殺陣の実演など、盛りだくさんの行事が繰り広げられていた。
 城に通じる市役所横の桜は満開だったが、天守閣を囲む桜は5〜7分咲き。今週半ばぐらいが見ごろだろう。



【46】 7〜8分咲き 哲学の道  筍料理 先斗町「しば田」  (4.5)

哲学の道
 日本近代哲学の祖、西田幾太郎がこの道を散策しながら、哲学の命題を思考したことから哲学の道と名づけられたこの小路は、銀閣寺から南禅寺に至る疎水沿いの道である。疎水の両岸に植えられた桜が、この時期には見事なアーケードをつくる。
 低気圧の通過で、昨夜来の雨に加えて今朝方からは強い風が吹いている。満開と伝えられている各地の花が、散ってしまうのではないかと気が気でない。とにかく出かけてみようと思って昼過ぎに出かけたところ、水口あたりで雨が上がり、京都についた頃には雨の気配はなし。
 三条の1号線から入っていくと、廃線になった京阪浜大津線沿いに続く桜の木々が満開。電車道を桜狩りの人たちが大勢歩いている。琵琶湖疎水から南禅寺に続く桜並木も、今が盛りと花をつけていた。
 銀閣寺駐車場に車を停めて哲学の道へ、ここは8分咲き。それでも、疎水の川べりを南へ歩く散歩道は、両側に小奇麗なレストラン、洒落た土産物屋などが店を開いていて結構楽しめる。叶匠壽庵でお茶。

木屋町通りの桜
 南禅寺近くまで歩いて、そこでタクシーを拾い木屋町へ出た。高瀬川畔の桜も今が盛り。ネオンに照らされたピンク色の花があでやかだ。土曜日の夜とあって、ずいぶんな人出である。
 先斗町の竹の子料理『しば田』。12席のカウンターは満席、2階の4つの小部屋もいっぱいだという。少し待つとカウンターに空きができた。
 竹の子のサイの目先付け、花見団子と竹の子の籠盛り、竹の子の吸い物、明石の鯛と竹の子の刺身、竹の子の和え物、鯛と竹の子の桜蒸し、竹の子ごはんにディザート。旬の竹の子づくし大満喫! 先斗町の別嬪談義に花が咲き、一番の別嬪は『もみ蝶』さん。大将のお気に入りは豆千代さん、「かわいいンすよッ」とぞっこん。


 今夜はこのまま泊まっていこうかと思ったけれど、明日は伊賀上野で会合がある。津で参加するメンバーを乗せていかねばならない。午前0時半、今から帰れば3時過ぎにはベッドに潜り込めるだろう。



【45】 満開! 醍醐寺の桜     (4.2)
三宝院 枝垂れ桜

「世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」と詠んだ在原業平も、このような心持ちだったのだろうか。この季節、どうも桜が気になって落ち着かない。インターネットで天気予報を見ると、東海地方は一日中雨の予報だけれど、近畿地方は曇り一時雨。さらに桜情報を検索すると「醍醐寺、満開」。
 途中、喫茶店へ寄って、トーストとコーヒーで少し早醍醐寺内 宝蔵院境内い目のお昼を済ませ、醍醐寺へ着いたのは12時半過ぎ。駐車場から境内へ一歩を踏み入れると、まず修験道場前の枝垂れ桜が迎えてくれる。この4年間、毎年、ここ醍醐へ通っている。だから、ピンクの小さな花びらをつけるこの枝垂れとは、すっかり顔なじみだ。
 その隣にある宝蔵院。今年は特別展を開いていると書かれた案内板に招かれ、その境内へ一歩を踏み入れて目を見張った。あふれるばかりの桜の花である。宝蔵院の枝垂れ桜 これで1本の木である
 中でも、最奥部にある一本の枝垂れの見事さは、筆舌に尽くしがたい。1.5mはあろうかと思われる幹から延びた無数の枝に、紅色の花が咲き零れている。

 昨夜の名古屋城の桜も、花を一杯につけてそれぞれ咲き誇っていたが、京都の桜はどこかにえもいわれぬ趣きがある。千年の古都という背景がかもし出す情緒なのか、都人の誇りが桜を見せる工夫を培ってきたものか、京都の桜はどこかをかしい。



お馴染み三宝院の枝垂れ桜
 三宝院の枝垂れ桜は、相変わらずの華やかさであった。
 でも、豊臣秀吉ゆかりの庭園内に植えられている枝垂れ桜はまだつぼみ。この桜も、心憎いほど自分が咲くべき時期を知っている。外の大木の桜たちが威容を見せるこの時期に、いくら豊臣家の興亡を伝えて咲こうとも、見る人たちの感慨を留めることはできない。全山の桜たちが葉桜になって花を落とした頃、ひっそりと庭先で咲く姿にこそ、そこはかとない美しさがあるというものだろう。

平等院
 午後3時、南へ下って、平等院へ寄ってみた。 
ここの桜はまだ少し早くて、境内の2・3本が花をつけているだけであった。
 新しく記念館が造られていて、この寺が建てられた当時の華やかな極彩色の壁画や天井・柱などの文様を再現して展示している。極楽浄土をこの世に現したという平等院は、源氏物語の雅やかな哀歓を漂わせながら、藤原氏の菩提寺として煌(きら)びやかな寺であったことと思われる。
 阿弥陀堂の壁面に掲げられている伎天の幾つかが、記念館に移されて展示されていた。楽器を奏で、謡い踊るその表情がいかにも楽しげで、躍動感にあふれていた。




【44】 
満開! 名古屋城の夜桜
     (4.1)


満開 名古屋城の桜
 3日ほど前に皆楽公園の桜の木に一輪の開花が観測されたとかで、津市に「開花宣言」が出されたと思ったら、いつの間にか街角の桜の花が3〜5分咲きである。近隣の桜の名所はどうだろうかと気になって、インターネットで見てみると、名古屋城の桜が満開とある。夕方から出かけてみた。
 あたりがすっかりと夕闇に包まれた午後6時、駐車場に車を止め、沿道にたくさんの夜店が並ぶ中を大手門前出札所で入城料500円を払って城内へ入る。 花の雲
 張り巡らされた提灯や水銀灯に浮かぶ桜の木々は、文字通りの満開! 枝の先まで花を開き,しかも一輪の花びらも散らさずに,凛として咲いている。
 夜の明かりに浮かぶ桜の花々の連なりは、まさに花の雲であった。
 ↑ 数十本のソメイヨシノと数本の枝垂れ桜が重なりあい、まさに花の雲!


 昼間は20℃を越えようかという今日の暖かさに、夜桜見物に繰り出した人の数は多く、あちらこちらで人の輪ができている。スーツ姿の人が多いのは、会社の仲間の宴会なのだろう。
「さまざまの 事おもひ出す 桜かな」(芭蕉 笈の小文)


 見事な花を愛でたあとは、やはり団子だ。栄へ出て、上海湯包館で飲茶ディナー。フカヒレ小龍包、上海シュリンプ、海鮮甘煮、五目麺で大満足。ただ、勘定を払うときに出した20%割引券が、3月31日…昨日で切れていたのがショックであった。



【43】 伊勢湾岸道路 東名阪四日市JCTと連結      (3.23) 



 東名阪から伊勢湾岸道路への連結道が完成したと聞いて、夕方から走りに行ってみた。3連休の最終日だから混雑しているかなと思いつつ伊勢自動車道へ向かうと、津ICへ入る手前の電光掲示板に「津〜関 12q渋滞」の表示。306号線を走って、鈴鹿ICから東名阪へ入った。伊勢湾岸道路から見た長島スーパーランドのホワイトサイクロン
 四日市JCTの手前3qが渋滞。料金所も無いのになぜ渋滞するのかわからないが、みんな「これが新しい道か!」と減速して眺めながら通過していくから、自然渋滞になるのだろう。カーナビにはこの道は記載されていない。道は海の上も通っているので、カーナビ画面では車が海にはまって走り続けているようだ。
 東海市を過ぎると、行き先表示が「静岡」と出た。でも、今は豊明まで開通しただけで、東名の豊田ICまで連結されるにはまだしばらくかかるようだ。終点の豊明ICの手前で2qほどの渋滞。インターを出たところでUターンし、湾岸道の下を走る23号線を戻って栄へ…。
 NHKビル地下の「築地玉寿司」へ寄って、遅い夕食にありついた。ハマグリの味噌汁が美味しい。もう、貝採りの時期だ。そのあと女子大小路をぶらついてみたが、行き交う人たちのいでたちも華やいで春の気配である。


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