【2】 主婦感覚の田中外務大臣を、それでも守ってください  2001.06.08 金


 田中真紀子外務大臣の身辺がかまびすしい。スタートの当初から、外務省内のごたごたやアーミテージ米国務副長官との会談が実現しなかったことなどが、田中外務大臣をめぐる一連の問題として報道されていましたが、最近になって、その言動の細部までが報道され、一部の言葉が一人歩きして外相批判の材料にされています。繰り返されるバッシングの中で、タイミングを計るように田中外相の資質に疑問を投げかける論議や罷免を求める声などが、表舞台に見え隠れするようになりました。
 しかし、田中真紀子はまだ外相になってから3ヶ月なのです。資質も成果も計るほうが無理というものでしょう。さらに、機密費問題に象徴される外務省という特権的な官僚組織の改革を、積極的かつ果敢に断行するには、主婦感覚・虚言癖・怨念政治と言われても田中真紀子をおいてほかに人はいないことを国民は知っています。だからこその高支持率なのです。
 ここは、内閣も与党も国民も、田中真紀子という特異な素質を持った政治家を見守り育てていこうとする姿勢を持ってほしいと思うのです。派閥の論理による横車や、OBの国会議員を動員してまで組織の利益を守ろうとした外務官僚の専横によって、外務省改革に取り組む真紀子外相が倒されようとしている状況を、今、私たちは見過ごすべきではないでしょう。
 指摘されているように「主婦」の域を出ない部分もあるのでしょうが、資質に欠け、しかも何もしない大臣は数多くいました。横紙破りであろうが、おばさんであろうが、周囲は真紀子大臣を支えて、外務省改革を推進するべきです。
 ここで既得権益を死守しようとする族議員や官僚の抵抗に屈して、改革の糸口が断ち切られたら、外務省の闇を暴くことはもとより、各省庁の改革・特殊法人の見直し…等々、小泉内閣の掲げる構造改革は総崩れです。


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