【38】辻元清美の証人喚問 「知ってることを、全部ぶちまけまっせ!」 2002.04.01


 今日はエイプリル・フールである。辻元清美女史の話題を追いかけてみたい。本屋で立ち読みした週刊誌には、「ウソつきの辻元清美、他人のウソを追求する資格なし(週刊新潮)」「アホの清美、復権なし(週刊現代)」など、エイプリル・フールだからかと思ってしまう活字が躍っている。つまずいたものを、世の中はここまで鞭打ち、食い物にするかと、エイプリル・フールだからということにしなければ救われない思いがしたのである。
 週刊誌は、この間までは「鈴木宗男」と書けば何割かの増販であったという。今は「辻元清美」を誹謗すれば、3割アップということか。しかし、「選挙で借りた金の残金整理に誠意がない」とか、「取材の記者を自室まで入れて、トイレの写真を撮らせた」などということを、この時期に書き立てることの卑しさに辟易する。弱り目だからといって石持て追うがごとき振る舞いは、強いものには何も言えないくせに、弱いと見れば寄ってタカっていじめる、島国根性の情けなさであろう。
 六公四民といった過酷な年貢を徴収されて、食うや食わずで搾取されつづけた江戸時代の農民達は、身分制度では工商の上に位置して、自分達よりも低い身分のものがいるという悲しい差別意識で日々の過酷さを耐えたというが、この週刊誌を作って売るものも買って読むものも、どこかでそれに似た哀れな自分を感じているのではないだろうか。自分達は、搾取されつづけた封建時代の水呑み百姓の頃から、少しも進歩していないことに気づいて、愕然とした寂しさを感じていることだろう。
 辻元清美女史は、敢然と証人喚問の招致に応じることである。「知っていることを、全て喋る」と宣言して、出席を快諾すればよい。
 先日の辞任の際には、「私だけやない。○○さんも、△△さんも…」と言ったけれども、引かれものの小唄みたいにボソボソとしていたから、「自分のことになると歯切れが悪い」とか、「他人を巻き込む自爆テロ!」と言われて、表面に出てこなかった。例のごとくテンポよく、もっと正々堂々と証拠も挙げて、「○○さんも、△△さんも、してるやないですか」から始まって、「公明党の裏献金」「官邸機密費問題」など、政界のタブーを全て引きずり出し、「秘書の給料を流用した私も間違ってましたけど、こいつらもっと悪いでっせ。みんな、辞職しましょう」とやるべきである。
 「お父さんはばくち打ちで、借金取りに追いまくられていた家に育った私は、怖いものなんか何もない」と言う辻元さんに、「証人は、聞かれたこと以外答えてはいけない」などといった国会のルールも意味はない。辻元清美が知っている政界の悪事を、洗いざらいぶちまければいい。社民党は、自民党からいくらか金を貰っているかということも含めて…。政界に激震を走らせることができるジャンヌダルクは、あなたを置いて他にない。立場がヤバクなったら、「4月1日に原稿書いたもんですから!」…と。







 日本は今 トップページへ