【62】アメリカ軍 フセイン大統領宮殿に突入             (2003.04.07)


 アメリカ第3歩兵師団がバクダッド市内へ進軍し、フセイン大統領宮殿に突入した。テレビは、宮殿の邸内でヘルメットを脱ぎ銃を地上に置いているアメリカ軍兵士の像を映し出している。敷地内の戦闘は終わり、制圧されたということだろう。
 フセイン大統領とその側近の姿やイラク国防軍兵士の姿も見えない。首脳部は、バクダッド市内に掘られているという地下宮殿に潜ったのだろうか。この戦いも、アフガニスタンと同様、フセイン本人の捕捉あるいは死亡確認ができないのかも知れない。身柄を拘束しても、アメリカは困ってしまう。戦争犯罪人として裁かねばならず、罪状をどうするのか…、東京裁判のような民主主義に対する罪などの罪状をつくりだすのか。国連を振り切って開戦したアメリカにとっては、動向の難しい戦争裁判である。遺体で発見されるのが、最も好ましいというのが本音だろう。
 さて、アメリカ軍の勝利は当然とは言うものの、イラク軍の抵抗の無いことは、フセイン体制が民心を掌握していなかったことを示しているのだろうか。だとすれば、「命を懸けて、イラクとフセインを守る」と絶叫していた民衆は、独裁政権の前に自由と発言・言論を奪われたロボットであったということになり、「イラク人民を独裁政権から開放する」というアメリカの主張が説得力を持つ。



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