【106】 祝 WBC 日本優勝! −日本的ナショナリズムの萌芽−    2006.03.22


 「WBC(ワールド・ベースボール・クラシック…野球の国・地域別対抗戦)」は21日(現地時間20日)、米国サンディエゴのペトコ・パークで決勝が行われ、王貞治監督(ソフトバンク)率いる日本が10―6でキューバを破り、初代世界王者となった。
 この決勝戦を中継したテレビの平均視聴率は43.4%(関東地区)、瞬間最高視聴率はゲームセットの瞬間(午後2時58分)の56.0%、また、番組視聴占拠率は72.7%で、テレビをつけていた家庭の4軒に3軒近くが野球中継を見ていた計算になる。
 新聞の号外に殺到する人々の熱気からも、湧き上がる歓喜の様子を感じることができた。みんな、日本が好きなんだ。
 政治的にも経済的にも随所にアメリカへの追従を余儀なくされ、中国・韓国には叱られ続けてなおも十分な反論ができずお詫びを繰り返すニッポンの姿…。自慢の経済も、失政の中で長い不況が続き、自信を失くしていた人たちが、鬱積していた気持ちを爆発させたような盛り上がりであった。


 この高揚は、日本国民としての誇りを取り戻そうとする萌芽となりうる出来事ではないかと思う。
 全ての出発点を第2次世界大戦の敗戦からスタートした戦後日本は、現在では世界中の各界から正当性を否定されている東京裁判史観に現在も拘束され、日本人の中に受け継がれてきた精神的支柱を瓦解させる教育の中で、この60年間を歩んで来ている。既に、根拠のない捏造であることが証明されている南京大虐殺や従軍慰安婦などの問題も、国民の多くは、それらが一部のマスコミのデッチ上げと中韓のプロパガンダが呼応して作り上げられた虚報であることを知らされずに、未だに負の遺産として背負い続けている。
 さらに、有識者といわれている人たちの中にも、なおこのことについて日本の罪はぬぐえないと言い続けている人々がいる。なぜ、歴史の真実に向き合おうとしないのだろうか。あるいは、なぜ、歴史を歪曲して、自虐的な国民世論を敷衍させようと図るのだろうか。
 「日本優勝」の日の読売新聞には、『横綱朝青龍が「日の丸を振って応援に行きたかった」と話した』という記事が掲載され、『王監督は「父は中国大陸出身。自らは日本で生まれたが、台湾籍。甲子園の選抜大会で優勝投手となった早実高時代には、国籍の問題から国体に出場できなかった。それでも、日の丸を背負って戦うことに違和感はない」と言い、大会前、会見で国籍について問われた時には、「日本で生まれて日本で教育を受け、日本で野球を覚えた。自分は日本人的な人間だと思っている」と言い切った』と伝えている。イチローも、日ごろのクールなプレースタイルからは想像もできない熱い思いを、『日の丸を背負う重みを感じて戦いたい』とぶつけていた。
 また、日本だけでなく、韓国は「国家」を背負うことへの意識がさらに強かったし、決勝で日本に敗れたキューバの選手たちは、花吹雪の凱旋パレードでたくさんの人たちに迎えられていた。
 今回の日本の優勝が、日本を愛し、日本人に生まれたことを喜ぶ、ナショナリズム発揚へのひとつのスタートになるのではないか。優勝した日本を誇りに思い、日の丸を掲げて日本チームを応援することを、偏狭なナショナリズムの復活であるとか、日本軍国主義の萌芽を懸念するなどと、あらぬブラフをかけることはもう卒業しなくてはなるまい。


 日本人の誰もが喜び、日本という国を誇りにしたこの優勝を、日本人としての矜持を持ち続けることができる慶事にしたいと思う。第2次世界大戦開戦事情の再検証、満州建国の必然性、東京裁判の誤謬、戦後政治の見直しを行い、日本の国家と国民に自信を取り戻す機会にしたいものである。



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