【99】 小泉自民党 大勝、 − 自公で2/3越える ー         2005.09.12


 予想以上の自民党大勝で選挙戦が終わった。自民296(212)、民主113(177)、公明31(34)、共産9(9)、社民7(5)、国民4(4)、日本1(3)、その他19(33)という議席数が確定し、総括すると「自民党の完全単独過半数、自公で327の3分の2、民主党の惨敗」という結果が示されたことになる。
 選挙結果を踏まえて、来年9月に任期を迎える小泉首相の続投は確実だろう。「身の引き方こそ肝要」という小泉流美学から退任にこだわるかもしれないが、後任となると手を上げるだけの実力を身につけていなければならないわけで、果たしてそんな後継者が育つかどうかはなはだ疑問である。党を挙げての小泉続投要望を受けて、延長となると見なければなるまい。
 ホリエモン…、「今まで選挙の投票に行ったことがない」という発言に、この男の底が知れた。なぜ立候補をするのだと思った…、落選は当然。しかし、広島県の友人から受け取った、「亀井さんも、何をしていても選挙には落ちないということでもなくなったのだから、これに懲りて癒着まみれの体質を改めなくちゃ」というメールを呼んだときには、人はちゃんと見てるんだなぁと思った。
 野田聖子ちゃんの当選は、誰もがホッとしたところ。でも、彼女のイバラの道はまだまだ続く。鈴木宗男の復活は北海道の怒り…。そして、地方分権はまだまだ道半ばであることの証左だ。マドンナ候補の諸嬢には期待するものもなく、したがって失望するものもなし。僕個人としては、小池百合子の当選にバンザイ(笑)。 


 この結果を受けて、日本はどこへ行くのだろうか。総じて、強力な自民党主導の政治によって諸改革は断行され景気は回復、国の方向は親米基調の日本的高揚路線をたどることになろう。
 郵政民営化、道路公団の民間会社化、社会保険庁の一部解体…など、国民の共感を得るためにも、見えやすい形での部分的改革がなされるだろう。勝ち組擁護とは言われても、批判を排除して規制緩和が行われ、大企業主導の景気回復が実現していく。株価は2〜3割ぐらいは、見る見るうちに上げることだろうから、株を買うならチャンスである。
 そして、国の方向はアメリカとの関係を維持することを第一としながら、国連の常任安全保障理事国入りを初めとして、独自な路線を模索することになるだろうし、中国・韓国に配慮しながらも、日本という国の主張を前面に押し出す路線が推進されていくことになる。
 問題は、憲法改正をどう位置づけるかであるが、改正に対する国民の意識は進んでいるわけだから、これから国民に対してよく説明を繰り返し、理解が得られると判断できれば、来年の参議院選の課題として提示すればよい。私としては、今は憲法改正に向けて正面から取り組む契機であると思う。
 3分の2の与党勢力という状況を背景として、奢らずに真摯な努力を続けるならば、国民は正しい判断をしてこの国を近代民主国家に熟成させていくことだろう。恐れず、ひるまず、怠らずに、この国の未来のかたちを、勇気と責任を持って示すことが必要であろう。



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