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☆ 2002年12月までのものは、第1・2・3・4ページに記しています。
2003年

コース ティ OUT IN グロス 平均 パット そ  の  他
1/12 亀山GC 44 88 88 17 一人でハーフ
2 1/30 鈴鹿CC中 40 44 84 86 34 啓チンとインから
3 2/18 パンヤパーク 45 41 86 86 タイ遠征1
4 2/20 タイCC 41 41 82 85 タイ遠征2  



● タイ ゴルフ事情   (3.10)         タイ・ゴルフ紀行のページへ


 2/16〜21、タイへ行ってゴルフをしてきた。見聞きしてきたことと、バンコクの本屋で買ってきた「タイランド・ゴルフコース プレーヤーズ ガイド 2003」なる本を紐解きながら、タイのゴルフ事情を見てみよう。(料金の単位はバーツ。1バーツ=約3円)


 タイには、バンコク市内とその東北部エリヤに28コース、東南部に33コース、西部および南西部に22コース、北部に8コースと、バンコク近郊に91のコースが集まっている。そして、北のチェンマイ付近に8コース、南のプーケットに6コース。合計105のゴルフコースがある。
 今回のタイでのゴルフを案内いただいた天野賢二氏によると、名門中の名門はタイCCだが、コースのグレードとしては、1番がブルーキャニオンCC(プーケット)、2・3がなくて4番がタイCC(バンコク東南)、5番がなくて6番はナワタニGC(バンコク東北)だという。


 コースレィアウトは、山岳部のチェンマイは別として、タイのゴルフ場は大平原の真っ只中にあるため、ほとんどアップダウンがない。歩いてのラウンドが、全然疲れない。
 バンコクは母なるチャブラヤー川の河口部に位置する湿地帯だから、各ゴルフ場は水を逃がす池を随所に作らねばならない。だからほとんどのコースが、過半数のホールに池が面している。今回プレーしたパンヤパークGCも、タイCCも、17ホールに池が絡む戦略的なコースだ。


 プレーフィは、ブルーキャニオンが飛びぬけて高くてビジター5300B(ゲスト1600)。(ゲストはメンバー紹介のもの。ビジターは直接スタートをとるもの。) あと、プーケットのコースは総じて高く、ロッチパーム2400(同1200)、バンヤ・ツリー2335(同1985)などだが、観光地のプーケットを除けば、ウインドーミル(バンコク東南)などの2000といったところが高い方で、タイカントリーはゲスト1300(ビジターは取らないから料金の設定はない)と落ち着いた値段である。
 安いところではチョンブリセンチュリーCC(バンコク東南)の180というのがあるが、400〜800といったところはたくさんある。
 天野さんの話では、地形に恵まれているタイには、レイアウトのよいコースは多いのだが、オーナーがメンテナンスに意を用いようとしないという。熱心なコースは素晴らしい出来上がりを見せるけれど、もともと沼地だから、雨季にはびしょびしょになるコースも少なくないのだとか。その辺が、値段に表れているのだろう。プーケットのコースは、雨季はだめだといっていた。


 キャディは全て1バッグで、プレーヤー1人に1人ずつ付く。頼めば2人でも、3人でも付いてくれる。14人付けて、クラブを1本ずつ持たせてプレーした日本人がいて、新聞に載ったという話を聞いた。キャディフィはプレーフィと別で、高いところはタイカントリーなどの250だが、ほとんどは200である。あと、200〜300ほどのチップが要る。


 バンコクの昼間の気温は、1年を通じて30〜34℃ほど。朝8時ごろにスタートして、午前中に上がるのがよい。11月〜2月の乾季には、暑いといっても日陰に入ればさわやかで、風が吹けば涼しい。カートで走っていれば、軽快なゴルフである。3〜5月ごろが、最も暑いらしい。


 腹いっぱいのゴルフ三昧にふけるつもりならば、タイへ出かけるとよい。午前中プレーして、午後からはマッサージ。飛行機代45000円を含んで、10万円あれば泊まって食べて1週間ゴルフができる。
 僕がタイへ出かけた10日ほど前に、実は隊長たちもタイに出かけている。なぜ一緒に行かなかったのかといえば、僕は今回のタイに出かける前に交通事故に遭って両手指を突き指し、ほとんどクラブが振れない状況であった。一緒に行けばヨタヨタとして、みんなに迷惑をかけることを気遣ったのである。言い訳のようでここに書くのもはばかられるが、このタイでのラウンドは暖かい気候にずいぶん助けられたのだけれども、ほとんどがハーフスゥイングで、顔をしかめながらのラウンドであった。
 それでも、ゴルフは楽しい。皆さんも、電車に乗るように、飛行機に乗って出かけてみたらどうだろう。




● エキサイティングな 米国ツアー −BSが映し出すゴルフの面白さ− (1.21)


 常夏の島ハワイから米国ツアーがスタートした。先週のメルセデスベンツ・チャンピオンシップに続いて、今週はソニーオープン・イン・ハワイ。以前はハワイアンオープンといって、青木 功が123ヤードのピッチングのショットを放り込み、米ツアー初優勝を遂げた試合である。
 メジャーチャンピオンのアーニー・エルスに、1ストロークビハインドのオーストラリアの新星アーロン・バデリーが18番でバーディを奪って追いつき、プレーオフに持ち込んだ。
 その3ホール目は短いパー4。ガードバンカーから5mに乗せたバデリーに対して、2打を終えてまだグリーンエッジのエルスが、圧倒的に不利な状態から15mほどをパターで放り込んでバーディの3。悪くて引き分けのはずであったバデリーのパットは、カップを覗いて止まった。
 

 毎週BSで伝えられる米ツアーをはじめとして、諸外国のゲームはエキサイティングだ。最近は日本国内のツアーはほとんど見ない。魅力がないのである。
 彼我の差は何であろうか。やはり歴然とした技量の違いが大きい。それを確かに意識させられたのは昨年のカシオワールドで、優勝したD・スメイル(ニュージーランド)は最終18番パー5でセカンドショットをピン左3メートルにつけ、イーグルパットもなんなく沈めて堂々の優勝を飾った。追撃するB・ジョーンズもセカンドを7番アイアンで2オンする豪打を見せた。ここ一番に見せる彼らの集中力とスーパーショットには魅せられる。まさかという結果を披露してくれるのだ。
 日本選手の技量の程度には歯がゆい思いだ。身長・筋力など体力的な差も越え難いものがあるが、ゴルフに対する思想や環境条件の違いも大きいと思う。
 欧米人にはアマチュアでも300ヤードを飛ばす人はザラにいる。加えて、たくさんのゴルフ場が常に周囲にあって、しかもそのほとんどが20〜50ドル程度という安さである。子ども達が、クラブを振り回してゴルフに興じる姿を随所に見ることが出来る。
 そして、最も大きい差は、ゴルフに対する思想であろう。羊飼いの少年達の穴入れゲームから始まった彼の国のゴルフは、純粋にスポーツとしての歴史を辿ってきた。だから、コースも自然味豊かで挑戦的なものが評価され、それを克服するためにプレーヤーの技量も磨かれるが、日本のゴルフは、伝わったときから社交であった。だから、ゴルフ場にはレストランが併設され、プレーヤーは途中で飲食し談笑しながらコースを回る。中には、アルコールを飲むものもいる。日本のゴルフは、スポーツとは程遠い。
 ひっきょう、コースは簡単で好スコアの出やすいものが好まれ、難しくて流れの悪いコースは敬遠される。ぺブルビーチの8番などは、いつも7・8組がつかえているけれど、誰も文句も言わずに待っていて、前後の組のナイスショットに拍手を送る。
 日本の環境で、強いプレーヤーが育つのは難しい。さらに、日本のプロゴルフツアーは金満国日本を反映して、内容に比して賞金額が高い。そこそこ日本で活躍すれば、外国ツアーよりも高額の賞金を稼ぐことが出来るから、レベルの高い外国のツアーに苦労して挑戦しようという指向が乏しくなる。技量の向上がないはずだ。
 今のレベルに甘んじて、安穏とコップの中の争いをしていては、日本のツアーは近い将来にファンからそっぽを向かれることだろう。日本のゴルフを向上させ、真の国民のスポーツにするためにも、ツアーをエキサイティングにするプロの努力は欠かすことは出来ない。

 
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飯田 章の趣味「ゴルフ」について、記録・エッセイ・独善的ゴルフ論などを記していきます。