【教育6】 学習内容 大幅削減に警鐘を       (2001.08.04)
  − こんな教育で責任が果たせるのか −


 2002年度から、文部省の定める新指導要領が実施され、小学校の学習内容が大幅に改定される。一連の改定事項を調べれば調べるほどに、学校教育の果たす役割は低下し、もはや学校は教育機関としての責任を放棄したのではないかと思われる。

平成9年に9万人を超えたと報告された不登校児の数は、平成11年度には13万人を数え、ますます増加の一途を辿っている。学校ばかりに責任があるという問題ではないが、ここで言いたいことは、「不登校の諸君、学力をつけるのならば、もう学校へ行く必要はない」ということである。

学校は、学問の場であることを自ら放棄した。学力を習得するには、もう、学校を頼ってはいけない。ある中学校の数学教師が生徒に言った。「こんなことも解からないのか、お前、何をしに塾に行っているんだ」。この教師は正しい、もう学校は学問の場ではない。

 新指導要領では、小・中学校の国・数(算)・理・社の4教科の授業時間数と学習内容が3割も削減される。小学校での4教科の学習時間数はすでに80年と92年に合わせて500時間削減されているが、今回さらに500時間が削減される。70年代と比べると1000時間も授業時間が少ないことになる。

 詰め込み教育・受験競争が、キレる子どもを生み、学校崩壊を起こすから…を理由にして、授業時間と内容を減らして20年を経た今、少年非行はますます増大の一途を辿り、非行年齢はますます低年齢化しいてる。教育はこの事態をどう説明し、どう責任をとるのか。ゆとり教育と称してお遊び授業を増やした結果、学級崩壊は低学年に及んでいる。そして来年、文部科学省は、円周率は3、漢字は読めれば書けなくてよい…などという、新指導要領を実施しようとしている。もう、学校へ行く必要はない!


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