【189】 民主党政権、このままでは、国を誤る          2010.01.15
  
− 民主党の不気味さに国民が気づき始めた。でも、自民党もだらしないからなぁ −


 民主党の政権運営に、とこへ行こうとしているのかがわからない不気味さを感じる。迷走…というよりも、日本の選択すべき道を誤っている。
 民主党が政権を取ってから4ヶ月が過ぎた。民主党の面々は「まだ120日、何ができますか」と政権への批判を避けようとしているが、個々の政策を云々するのはここではしないとしても、現在のこの政権が選択する日本の進路は、危ういことを指摘しておきたい。
 

 私は12月、天皇と中国習近平国家副主席との特例会見について「民主党よ、陛下を政治の道具に使うな!と書いた。そこには、日米関係の信頼に大きな亀裂を生じさせていること、中国との接近を天皇をも政治の手段として使って当然とする民主党(小沢・鳩山)の政治姿勢、そして、天皇までも政治の手足として使って当然とする傲慢さに、国民は気づいたのである。
 確たる青写真も示さないままに、米国から中国へとシフトしようとする鳩山政権は、単に自民党の親米姿勢との違いを示そうとしているだけではないかと指摘されても仕方がない。私も、対米依存は一つ一つの政策を実行していく中で修正していかねばならないと思っている。しかし、日本はやはり米国との協調に軸足を置いていることを明確にし、対中国とは是々非々の関係を築き上げることだと思っている。
 また、小沢訪中団の歓待と引き替えに、外交ルールを曲げて習近平国家副主席を天皇陛下と会見させたことは、日本人の心を踏みにじる行いであることにも気づくべきだ。再三にわたる中国の会見要請、内閣からの強い要望、小沢一郎の「天皇は内閣の助言と承認で仕事をする」という発言など、大切に守ってきた皇室の尊厳が心無い政治家の愚行で汚されたような不快感を覚えたのは、私だけではあるまい。
  
 経済も行き当たりばったり。史上最大の予算総額、38兆円の税収に45兆円の赤字国債…。「財源はあるんだ」と言っていたのではないのか。その言葉は政権を取るための耳障りの良いささやきであって、政権交代を果たした後は、「そうはいっても…」とはぐらかすつもりか。
 もし、「済みません。お金は足りません」と言うのならば、民主党政権としての長期的な青写真を示すべきだろう。今のような、自民党以上の無計画バラ撒きを繰り返していたら、早晩、国家財政は危機的状況を迎える。支出すべきは支出し、できないものははっきりとできないと言って、財政の健全化を図るべきだろう。


 代替案を、自民党よ、提出できないのか?


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