第3日目 9月20日(日) 長〜い林間コースインダストリー・ヒルズCC

 朝食をモーテルで済ませ(モーテルはパンとコーヒーの朝食込みのところが多い)出発。約1時間で「インダストリー・ヒルズCC」へ着きました。ところが日本からFAXで申し込んであったはずなのですが、「予約、聞いてましェ〜ン」と受付の兄ちゃんが言う。「うっそ〜、なっとかとしてよ〜」とやっていると、居合わせた日系のメンバーの人が、「なっとかしてあげなさい」と言ってくれて、OK!
 6774ヤード パー71 コースレート74.4の林間コースは、フェアウエイの芝は厚くて申し分ないのですが、ラフの長さは足首が隠れるほど。林に打ち込んだ球は伸ばし放題の草の中でまず見つかりませんし、見つけたところでアンプレアブルを宣言するしかありません。飛ばさなければスコアにならないし、曲げると林の中でダボ、トリ…、9、10も。
 
インダストリーヒルズCC いよいよ牙を剥いた本格的なアメリカのコースに、ジャパニーズシングルの面々は早くもタジタジ…。80台2人、90台2人、100を越えたもの3人!

← 鬱蒼とした木々の間を、細く長いコースが延びる「インダストリー・ヒルズCC」の6番513ヤード 池を回っていく難しいパー5。このフェアウエイセンターから、次打をせまい左のフェアウエイに落し、第3打で池の向こうのグリーンを狙うのです。
 フェアウエイは左傾斜、でも左の林へ入れたらロスト!



 午後4時。プレーを終えた一行は、ロスからフロリダまで延びるフリーウェイ10号線に乗って、次の目的地パームスプリングスを目指します。アメリカ全土を縦横に結ぶフリーウェイは、片側3〜5車線の自動車専用道路で、日本の高速道路よりも道幅が広くて走りやすく、しかも全線タダ!。
 ロスから一路東へ…。内陸部へ入っていくフリーウエイ10号線は 東へとあたりの光景は乾燥地帯のそれで、見渡す限り褐色の岩山と茶色の潅木に覆われた小高い丘陵が続き、その間を縫って道はどこまでも延びていきます。

 見渡す限り褐色の岩山と茶色の潅木に覆われた丘陵が続く。荒涼たる乾燥地帯をぬって、ロスからフロリダまで伸びるフリーウエイ10号線を東へ! →


 走ること4時間。やがて車は、アメリカ内陸部の乾燥地帯に、雄大な構想と絶大な工業力で造られた街、パームスプリングス リゾートエリアへと入ってきます。

 午後8時。今夜の宿「ラ・キンタ・ホテル」にたどり着いた章くんたちは、チエックインのあと、ホテルで教えてもらった焼肉店「KOBE」へ出かけました。
 大味のアメリカンビーフと違って、きめ細かい味付けの日本版ステーキ料理で売るこの店は、地元の人たちにも大人気とか。大阪から出稼ぎにきているというコック君は、客の前の鉄板の上で焼いて見せたステーキを、包丁をくるくる回しチャカチャカと音を立てて器用に切り分け、盛り付けていきます。ビールを運んできてくれた和服のお嬢さんに、「どこの出身?」と聞いたけれど、日本語は通じない。アメリカ生まれの韓国人のお嬢さんたちでした。たらふく呑んで食べた一行は、このあとホテルへ帰ってバタンキュー…。ステーキハウス KOBE
← 日本人のおじさんが経営する
  焼肉店「KOBE」

  おじさんはもちろん神戸出身。和服姿のお嬢さん
  たちは、アメリカ生まれの韓国人女子高校生で、
  日本語は全然通じません。
  でも、おじさん、
   女子高生をこんな夜に働かせてもいいのか

   

第4日 9月21日(月) 砂漠の中の緑の宝石
 

 前6時起床。ホテルのラウンジで朝食を取るため部屋を出ると空一面の朝焼け、あたりは朱色の世界。彼方の岩山も白亜のホテルもとなりのおっさんの顔も、赤く染まっています。
 ホテルのバスで送ってもらった「ラ・キンタGC」は、朝露を浴びた分厚い芝生が色鮮やかな緑に輝いていて、岩と砂の砂漠の中に広がる、文字通り緑の宝石です。
 しかし、左右に曲げればそこはもちろん砂漠砂漠の中の緑の宝石 ラ・キンタGC…。翔くんの第一打、見事なラインドライブを描いたショットは、大きく左に外れて砂漠へ…。しかし、セーフ! 

 コースの外は、岩と砂の世界。聞けばこの地まで送水管を引き、スプリンクラーで散水しながら芝生を張り詰めて、小山を盛り池を掘ったと言う。このようにして造ったゴルフ場が、ここパームスプリングスには200ほどある。
  
カリフォルニア ラ・キンタGC

← コースの外は すぐに砂漠です。

 この一帯は有名な避寒リゾートで、冬場にたくさんの観光客が訪れるとのことですが、9月のこの日のコースは40℃! カートに氷水を入れたポットを積んでくれてあって、その水を飲んだこと飲んだこと…。でも、湿気のない爽やかな暑さです。
 お昼過ぎ、プレーを終えてホテルへ戻った私たちは、プールでひと泳ぎ。パンツで泳いでいるのもいて、飛び込むとズリ落ちていた。火照った肌に水の冷たさが良い気持ちでした。
 銀行と本屋へ寄り、そのあと食事を済ませて午後4時、次の目的地サンタバーバラへ向かって出発です。約400km余の道のり、日本で言えば、東京の小金井CCでゴルフをして、そのまま名古屋の和合GCへ走っていくようなものです。
 昨日走ってきた道を取って返し、ロス市内を突き切って計6時間。午後10時過ぎに「サンタバーバラ・インへ宿を取り、それから夕食のために外へ出ました。海辺に沿ってしばらく歩くと、港の桟橋の上に灯りが揺れています。海上レストランがあって、営業時間を聞くと午前2時までと言う。ラッキー!
 さっそくビールを注文すると、おつまみに出てきたのはバケツほどの大きな篭に盛られた殻付きピーナッツ。剥いた殻はみんな足元へ捨てることになっているので、床には一面に3cmほど殻が積もり、歩くとつぶれてバキバキガサガサとにぎやかな音を立てます。ここでもそれぞれに料理を頼んで食べきれず、半分以上を残してしまいました。全く学習効果の現れない連中です。ゴルフ同様にね!
朝霧に煙るサンタバーバラの朝 レストランをあとにしたのは午前0時過ぎ。振り返ると水面に映った火影が揺れて、どこかに漂う旅の愁いにさすがのおっさんたちも少し無口でした。

← アメリカ千数百qを走った車。これともう一台で、8人がゴルフ道具を積んで旅した。車代は7日間2台で715ドル。安ッすい! ガソリンは1g26円。おまけに高速道路はタダ。アメリカが発展する理由がここにもあった。



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カリフォルニア・ゴルフ紀行 その2

その1