第2日目 その3 13日(月) タイ式マッサージ  ザ・ロイヤルGC





 











 ホテルへ戻り、シャワーに入って着替えたあとは、食事である。フロントで、「近くにタイ料理の店はないか」と聞くと、「表通りに出て左に曲がれば、海鮮料理の店がある」と教えてくれた。海鮮タイ料理の店
 行ってみると、表で娘がメニューを持って「どうぞ寄っていって下さい」と道行く人に声をかけている。入っていくと、「AIR ROOM」と書かれた冷房の効いた部屋へ案内された。
 オヤジさんがさまざまなフカヒレの現物を皿に入れて、料理の説明に現れた。丸ごとのフカヒレは3000Bt、半分ほどのものは1500Bt、小さく切ったもの5片ほどでは700Btだ。章くんは5片700Btと、ハルサメとエビを煮込んだ料理400Btを頼んだ。海鮮タイ料理?
 出来上がった料理はお母さんが運んできて、食べ方を説明してくれる。さまざまな野菜が添えられていて、好きなものを取り合わせて一緒に食べるのだ。モヤシかなと思った野菜は、噛むとピリリッと辛かった。
 日本人が珍しいのか、娘は呼び込みを中止して、章くんが食べるのを見ている。17〜8才かと思いながら、「何才?」と聞いたら、「23才」と答えた。


 帰り道、セブンイレブンで明日の朝食のパンとヨーグルト(200mg27Bt)、コーラ(200mg25Bt)、それと必需品のミネラルウオーター2本(1g16Bt×2)を買った。
 飲用はもちろん、歯を磨くのも、食器を洗うのも、なぜか章くんは神経質なほどにミネラルウオーターを使ったから、1日で2リットルほどは消費したと思う。ほとんどのことにいい加減なのに、こと「水」のことになると慎重であったのは、「下痢はゴルフの大敵」であることを、身に滲みて知っていたからだろうか。

タイ式マッサージ店の兄ちゃん
 ↑ マッサージ店の店番。
 この兄ちゃんたち、昼も夜も
 店の前の椅子に座っている。

 ホテルに帰って、「近くにタイ式マッサージの店はないか」と聞くと、「目の前にある」と言って、玄関から「オーイ」と声を掛け、筋向いにある店の兄ちゃんを呼んでくれた。
 このマッサージ店の兄ちゃん、昼も夜も店の前の椅子に腰掛けていて、この日からのち、章くんが前を通るたびに飛び出してきて、「今日はマッサージいかが?」と寄ってきた。
 この店のマッサージ、2時間コースを頼んでも1時間40分ぐらいで終わって、あとはおネエちゃんがナンタラカンタラと言ってきて、ちょっと妖しげな雰囲気である。遠藤周作が山田長政を描いた「王国の道」で『タイの暑夜には魔物が棲む』と書いていたが、このことか。
 章くん、初日から3日間通ったけれど、4日目からは通りの向こうに新しい店を見つけて、そちらへ通うことにした。連日のゴルフをこなさなければならないのだから、そんな妖しさには付き合っていられないのだ。
 見張りの兄ちゃんに見つからないように、遠回りして反対側から帰ったり、人混みに紛れて、話しかけられないように通過したりして、勧誘を振り切った。


 ホテルに帰ってプールで15分ほど泳ぎ、シャワーに入って、午後11時、ベッドに入る。


          寝る前に 今日の記念写真をパチリ →





第3日 14日(火) ロイヤルGC クラブハウスザ・ロイヤルGC


 午前5時45分、目覚ましが鳴る前にパッチリと目覚めた。家ではありえないこと…。外はまだ、真っ暗だ。
 ポットのお湯でコーヒーを入れて、パンをかじり、ヨーグルトで流し込む。
 午前6時45分、少し早いけれど、フロントへ降りていって、タクシーを呼んでもらう。バンコク市内のタクシーは、郊外のゴルフ場への道を知らないものもいると聞いた。「ザ・ロイヤルGCまで行きたい。タクシーを頼む」と言うことが大切だ。
 待つこと5分、タクシーが到着。章くんがキャディバッグを担いで出て行くと、運転手さんが降りてきて持ってくれ、トランクに収納してくれた。20Btは余計にチップを弾まなくてはなるまい。
 高速を飛ばして約40分。高速料金を2〜3箇所で払ったから、合計80Btぐらいだったと思う。運転手さんに「トール・ロード」と言って高速道路を使うことを指示し、料金を前もって預ける。100Bt預けておいたら、最後の料金所を通過したあと、領収書と一緒にお釣りを返してくれた。
 それにしても、バンコクのタクシーの飛ばすこと…。昔、日本でもカミカゼタクシーといって、ぶっ飛ばすのがいたが、その類だろうか。市内から1時間ほどと聞いていたのだが、30分で着いてしまった。ずいぶん走ったと思っても、タクシー代は300Bt少々。章くん、チップとともに350Btを渡した。


 ゴルフ場へは、昨日のうちにホテルから予約を入れてもらってある。8時30分のスタートだが、まだ7時30分。とにかく受付へ行って、「8時30分のイイダです。1人です。カート プリーズ」と告げると、「ナンタラカンタラ〜」と言うので、解らないままに章くん、ポケットに突っ込んでいた5000Btほどの紙幣をを差し出すと、その中から3000Btを取り、何100Btかのお釣りをくれた。
 ロキャディ溜まりッカーはタダ。借りるには、ロッカーの受付に行ってサインし、鍵をもらえばいい。章くんは、着替えはキャディバッグに入れているし、靴はホテルからゴルフシューズで来ているから、この日はロッカーは使わなかった。
 お釣りと一緒にくれたカート代領収証を持ってキャディ溜まりに行くと、すでに章くんのバッグを手引きカートに積んでいる女の子がいる。「はい」とカードを渡すと、「あっ、カート」と言ってバッグを乗用カートに積み替えた。一緒に回った鄭さん。
 一緒に回るのは、鄭さんという上海から来た中国の人。英語はペラペラだから、カタカナ英語の章くんとはコミュニケーションが容易に(?)できる。


       一緒に回った鄭さん。        →
         右が、章くんのキャディのJens


ロイヤルGC



← 各ホールに
  池がからむ




ピースするジーン



    カラオケとお酒が大好きというジーンは
    23才の明るい女の子    【拡大】
      カメラを向けると ピースをした。










← ゴルフ場に隣接している大豪邸。
 タイも 貧富の差が激しいということか






 ブルーティ6807Y パー72. コースレーティング72.0。章くん、アウト45。3パット4回。スコアはジーンがつけてくれている。
 インはがんばらなくては、3オーバーでやってきた16番、342Yの短いミドルだ。残り70Yのセカンドをコントロールしすぎて、手前のグラスバンカーへ入れた。そこから2回のアプローチミス。ジーンは見逃さない、「5オンね」と念を押しに来た。結局トリプルの7。
 17番218Yパー3をダボ。18番432Yパー4をボギーとして9オーバーの45。トータル「90」で、タイのゴルフの初戦を終えた。


 ホールアウトが2時。ロッカールームの受付に行って、バスタオルをもらいシャワーに入ったあと、レストランで食事をとる。エビと玉子の料理、タイ・ラーメン、炒飯の握り飯のようなものを食べ、コーラを飲んで、チップともで300Bt。スタート前のコーヒー、途中の茶店、この食事など、全て現金清算だ。
 タクシーを呼んでもらい、ホテルへ戻ったのが4時過ぎ。1時間半ほど寝たあと、6時ごろからホテルの周りを探検に出かけた。
 章くんの泊っているホテルから西へ10分足らず歩いて、チャオプラヤ川の河畔に出ると、そこには「シャングリラ」「ペニンシュラ」「オリエンタル」など、名前を聞いただけでも高そうなホテルが聳え立っていて、その足元には数々の店やマッサージ店がひしめきあっている。クレープを焼いているおねえさん
 ショッピングセンターをのぞいたり、スーパーマーケットへ入って、明朝のパン、果物、ヨーグルト、ミネラルウオーターなどを買ったりして、午後9時過ぎ、帰りがけに屋台の1軒でバナナの輪切りをクレープで巻いた食べ物を売っているのを見つけた。いよいよ、屋台デビューだ。
 買い方も、値段も解らなかったから、ヒビリながら買い求めたのだが、「1つ」と指を立てると、おネエさんが焼き上げたものを発泡スチロールのトレーに入れてくれ、香辛料やケチャップをひとつひとつ指差して「要るか?」と聞く。全てに首を振って、ビニルの袋に入れてもらったものを受け取り、値段が解らないのでポケットの金を全て差し出すと、その中から20Btの紙幣を抜き取り、「コークンカー(ありがとう)」とお礼を言ってくれた。
 部屋へ帰って、早速、かぶりつく。バナナの香りが口の中に広がり、クレープも口当たりがやさしくて結構食べやすい。甘党でお菓子好きの章くん、一気に平らげてしまった。う〜ん、満足…。正露丸を多い目に飲んでおいた。



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 弱ったなぁ…、まだ話は2日目なのに、4ページ目になってしまった。この分では、13日間の報告に30ページほどを要することになる。
 ツアーでなく、自分の足でバンコクを歩いていると、さまざまなものが目に入る。そこで、ついつい字数が増えて、ページ数を費やすこととなる。そもそも、今回のレポートは写真を主にして、簡単な報告に留めるつもりであったのに…。
 とにかく、先を急ごう。